鼻・人中の美容整形手術はここまで進化した!
~従来の鼻整形・鼻形成手術は何がいけないのか~
お悩みや症状別に当院の鼻形成手術MENU数は50種類以上
(全て完全クローズ法)
当院長九野は4年間の大学病院外科・救急医療分野に勤務後2002年に美容外科業界に入門し、当時のJSAS所属の院長と、JSAPS所属の形成外科指導医の両方から指導を受けた際、鼻の手術は全てクローズ法でした。指導医の先生方がオープン法ができないというのではなく、医院の方針として患者様の立場に立脚し、「傷跡を表面側に残さない」という理念でした。
当時のMENU数は概ね「骨切り幅寄せ」「ハンプ」「鼻尖軟骨切除術」「シリコンプロテーゼによる隆鼻術または入替」「内側切除式小鼻縮小術」の、基本手技5種類だけでした(プチ整形を除く)。
尚、「人中短縮術や口唇を厚くする手術」に関しては上口唇への脂肪等の注入法を除いて、鼻柱・鼻孔直下または上口唇上縁の皮膚切除しかなかった時代でしたが、結局九野自身が切除の担当をする機会がないまま終わっています。
以来、5年半の勤務・修行を経て2007年に開業してからも当院の鼻の手術は(瘢痕切除等の例外を除いて)原則全て、クローズ法で行うのが当然だとの認識で手術にあたっていました。小鼻縮小術についても決して外側切除をせず、人中短縮を御希望される方に対してはE-lineを満たしながら上口唇へのフィラーや脂肪注入で代替していました。つまり九野は美容外科医になってから以降、(形成外科の世界では恥ずべきことかもしれませんが)、20年以上もの間一度もオープン法をせず、クローズ法一筋で鼻や人中の手術に携わっていました。
開業後暫くは上記の基本手技に基づく術式だけでMENUを設けておりましたが、当院にお越しになられる患者様の中にしばしば「他院で受けた鼻の整形手術で失敗されたので、元々の希望通りの鼻に修正して欲しい」という方がいらっしゃり、次第に基本手技から応用手技や組合せ法へとアレンジやオーダーメイドの工夫を絶え間なく繰り返すことによって、術式バリエーションが自然に増えて参りました。
今現在、他院や形成外科専門医が「オープン法でなければできない」と言われた事例でも、「実際にオープン法によって生じた様々な合併症」でも、全て完全クローズ法(※)で手術ができる程になり、中にはオープン法や外側切除式小鼻縮小・人中短縮術を凌駕する効果や自然さを引き出せた症例も徐々に増えてきています。
完全クローズ法に拘り続けて結果的に、美しさや自然さのみならず特有のリスクや合併症を激減させ、フルオーダーメイドデザインの任意性やバリエーションも大幅に向上させることに成功しています。以下の様々なご希望とマッチング結果の症例をご照覧下さい。
(※)「完全クローズ法」とは当院発祥の概念で、手術の傷跡を表側に一切出さない特殊な技法のことです。
美容医療の世界では「クローズ法」と称していても、外側に傷跡がはみ出ている場合や鼻腔内で傷跡が開いてしまうことが(他院修正手術の際に)時折見受けられます。「内側切除式の小鼻縮小術」も、目立たない傷になると言われて受けた「鼻柱根部のオープン法」も、鼻尖部を糸で縛るだけの「クローズ式結紮術」も当院ではNG指定しています。
鼻尖部の整形・他院鼻尖形成の修正
所謂「ダンゴ鼻」にはどんなタイプがある?
一言で「ダンゴ鼻」といっても、実は様々な個体差やタイプがあります。単純に丸い形状で膨らんでいる様に見える場合でも、(その人の鼻スジと比較して相対的な)大小の差や横から見た時の鼻尖の向きや見え方、鼻翼や鼻孔との兼合い、そして前方に突出しているのか下垂しているのか、左右差があるのかアップノーズぎみなのか、他院術後でそうなってしまったか…等です。
「百聞は一見に如かず」ですので、先ず当院にお越しになられた患者様の元々の形状タイプや鼻整形(鼻形成)歴、御希望や修正の優先順位等によって、下記リンクの様に大別した型(タイプや目的)毎の症例を御紹介したいと思います。最初は鼻尖部のみを細く高くするだけでご希望が叶いそうな方に適応がある「完全クローズ式で鼻尖軟骨をトリミング除去」した症例です。
御希望部位が鼻スジにも及び、鼻全体を細くスッキリさせながら高くしたい場合には、「完全クローズ式鼻尖軟骨トリミング除去」と「隆鼻術」を組合わせます。ポイントは採取しなければ形や大きさが不明の鼻尖軟骨の「引き算」と、高さを増すためのシリコン(現在は第一優先ではありません)や人工真皮、採取した鼻尖軟骨の「足し算」を同時にどううまく連結させるかです。
「ダンゴ鼻」の形状が比較的前方に突出していて、横から見ると「ブーツの様な形」の肥大した鼻尖の形状の方に対しては、通常の「引き算」に加えて鼻尖軟骨切除後に空く「デッドスペース」の処理(固定法や上下の充填等)の仕方によっては仕上りの鼻の形が変わるため、更に工夫が必要になります。
ダンゴ鼻の形状が比較的下方に突出していて、「テングザルの様な形」の肥大・下垂した鼻尖の形状の方に対しては、通常の「引き算」に加えてアップノーズ方向への修正加減が重要になります。「ブーツ型」と同様に鼻尖軟骨や肉芽組織等の切除後に空く「デッドスペース」の処理(固定法や上下の充填等)の仕方によっては仕上りの鼻の形が変わるため、特別な工夫が必要になります。
鼻尖形成で「失敗に陥る手術」とはどんな手術なのか?
鼻を構成する組織、特に耳鼻咽喉科領域ではなく美容整形や形成外科で対象とするのは主に、鼻骨・外側鼻軟骨・大鼻翼(鼻尖)軟骨・鼻中隔軟骨・(皮下)軟部組織・皮膚(または粘膜の一部)ですが、鼻尖部に限って言えば鼻尖軟骨と軟部組織と皮膚の形状や伸展度のみです。
鼻尖形成(喩え「ダンゴ鼻」を解消したいと御希望される場合)または鼻尖を形よく形成する目的の手術において、大半の医院や専門医からは「オープン法」で異物や自家軟骨の「足し算」を提案されます。仮に「クローズ法」で提案されたとしても、大抵の場合、シリコン・ゴアテックス・オステオポール・cog糸等の異物挿入や自家軟骨移植、鼻尖部を糸で縛るだけの鼻尖結紮法の選択肢しかありません。中には、脂肪溶解注射で鼻尖部が細くなると宣う医師もいますが鼻尖部に脂肪は殆どありませんし、僅かに溶解効果があったとしても注射後に「細く・高い鼻」にもなりません。
皆さん、ここで重要な事実に気付きましたか?
大きいダンゴ鼻を解消するために更にボリュームを(無理に)「足し算」するだけの手術、一見細くなる様に見える「鼻尖結紮法」も実は爪ほどに薄い鼻尖軟骨が早晩割れて変形し、穿孔や露出の後遺障害になる簡易法、「引き算」する様にみせて効果があまりなく、あっても鼻尖部の形が崩れて細く高くならない溶解注射、どれもが目的に見合わないミスマッチな手術であるという事実です。
つまり、「御本人様の御希望やお悩みの実質内容」と、「美容外科医や形成専門医が持っている(従来法の)術式そのもの」との間には、埋め難い大きな隔たりがあり、現場では巧妙な「すり替え」が日常茶飯事に行われています。
無論、全ての医師に悪意があるというつもりはなく、その医師の知るワールド(医学書正書・伝統的技術・学会や論文紙面・他院のMENU等も含む)の中からしか選択肢も術式も出てこない以上、「間違っている」という自覚が全くありません。故に一定の真実性や見かけの成功事例もあるために、誰でも陥りやすい厄介な問題なのです。
更に問題はそれだけでは済みません。異物挿入は異物応答反応によって生じる被膜の拘縮により変形や硬化、不自然な質感や石灰化のリスクがあるため一生モノではなく、鼻を強打した際に穿孔・露出することさえあります。
耳介や肋骨の軟骨を鼻尖部に挿入しても、形状や厚みによっては不安定な配置で鼻が変形し、硬さや凸凹の質感が鼻尖部には馴染まず、生きた軟骨細胞も血流途絶によりやがて確実に死に絶えて、結局ボロボロに崩れてきます。そして被膜拘縮により年月を経てから慢性発赤や菲薄(白色)化、慢性疼痛や感覚鈍麻等の後遺障害に苛まれる結果になり得ます。
勿論、死ぬまでの間気にならない程度で済む方もいらっしゃると思いますが、そこまでうまくゆくかどうかはさながらロシアンルーレットの様相です。そして多くの場合、後遺障害が発症する数年~十数年後には、「担当医が独立・辞職した」「医院が廃業した」「カルテ保存期間(5年間)が過ぎて記録が残っていない」「クローズ法で治せる医師が見つからない」「修正するのに費用がかかる」等の問題が立ちはだかります。
完全クローズ式鼻尖軟骨切除術とはどんな手術?
ダンゴ鼻を確実に半永久的に細く高くできる手術は、「完全クローズ式鼻尖軟骨(トリミング)切除術」という「引き算」が最も効果的な手法です。実はこの方法があまり普及していない背景には、レントゲンにも写らない鼻尖軟骨の形状や大きさが事前には判り難く、完全クローズ式により「一枚板で」摘出する技術の難易度が比較的高いことが挙げられます。実際、鼻尖軟骨の形状・大きさ・厚みには個人差が大きく、同一人物でも生まれつき左右差が著明であることもしばしばあります。鼻形成手術歴が1回でもある場合や、格闘技・外傷等で既に鼻尖軟骨が割れている場合も決して珍しくありません。術中判断では常に個別の最適な「引き算」能力が問われ、術後の適切な圧迫による形成も求められます。
一方で鼻尖軟骨を除去するとマイケルジャクソンの様な鼻になるとか、鼻先が倒れて(崩れて)くるとか、根拠の乏しい都市伝説を信じている医師もまだいる様です。「個別の摘出適量の判断」や「トリミング除去」という概念や新技術が無い場合には、都市伝説のまま進化がストップした時代に置き去りになりそう思い込むのも仕方がないですが、少なくとも20年以上携わっていて自験例ではその様な事態になっていません。
適応によっては、移植しても生着率が高い鼻尖軟骨の再移植術や、人工真皮を組合わせる方法がありますが、再移植が必要な場合ならやはり「一枚板で」摘出する技術と、(ダイヤモンド原石のカットを決定する様な)3Dトリミング加工センスが大前提になります。そして再移植先の形態や御希望によってTYPEⅠ~ TYPEⅣ(+α)の類型分類をしていますが、これらは全て当院発祥のオリジナル手術MENUです。
鼻尖形成で失敗された場合に、完全クローズ法でも治せるのか?
美容整形における「失敗」にもいろんな概念や程度の違いがあります。「希望通りにならなかった」「寧ろ醜い鼻になった」「感染や壊死、挿入物の露出が生じた」「傷跡が目立った」等です。当院にお越しになられた様々な問題を抱える「他院鼻整形術後修正」ご希望の方々の手術歴や経過だけでなく、カウンセリングの打合せ状況や術後のアフターケアまでの経緯を詳細にお伺いしてみると、「失敗の原因」について幾つかの共通項(失敗の法則性)が見出されています。特に鼻整形では鼻尖部の「失敗」が多く見受けられています。それは何故なのでしょうか?その理由は、
などが背景にあります。どれかひとつでも当てはまれば、「今日予約すれば〇割値引きします」「系列医院で一番上手い医者が担当します」等と言われても、その手術は決して受けない方が良いでしょう。これらクロージング(追込み)セールス常套句も、失敗の入口に仕掛けられている罠の一つです。これらの殺し文句で手術を決断して、結果的に相場以上の高額の費用がかかり、元よりも醜くなるか他の医師でも治せない鼻にされて泣き寝入りしている人が後を断ちません。これらの「失敗される法則性」を念頭に見破って下さい。
例えば、実際に上記何れかに当て嵌まり、「全国展開している系列医院の中で一番上手い鼻専門の医師が担当します」と言われ3D鼻尖形成術を受けた方が、下記リンク先記事(1例目症例)の様な失敗をされています。手術直後に感染や挿入物の露出が起こるなどして失敗に気付きやすい例も多いですが、実は、他院鼻尖形成術後 数年~十数年経過した後に時限的に発症する後遺障害も少なくありません。下記に御紹介する例はその氷山の一角です。
鼻翼(小鼻)・鼻翼根部の形成新技術と他院修正
従来法の小鼻縮小術ではどんな結果になるのか?
従来法の小鼻縮小術には大別して「内側切除式」と「外側切除式」とがあり(フラップ法やX-plasty法等も含む)、最近では鼻翼基部両端を糸で締める方式が加わりました。一方で、人中短縮術や鼻中隔延長、鼻孔縁下降術等と併用され組合せ効果を引き出そうとする事例も時折見受けられます。全国の美容外科医や形成外科(専門)医を敵に回す様な意外なことを述べますが、「殆どの(従来法の)小鼻縮小術は失敗に終わります!」
その理由や背景は、幾つかの重要な問題を孕んでいます。それは、患者が「小鼻や鼻孔を小さくしたい」と希望すれば、大多数の担当医が内側・外側式を問わず「安易に小鼻縮小術を選択してしまうこと」に尽きます。手術を担当する側も、手術を受ける側も「その方法しかない」と思い込む風潮があります。その人の鼻全体の構造バランスと術後の形の予測、術後の呼吸機能の確保や瘢痕問題の解決を棚上げにしながら「部分観」のみに終始しています。そして一度この手術を受けた後に生じ得る数々の後遺障害を治せる医師がいないことが大問題なのです。
仮に小鼻(鼻翼幅)縮小を御希望されていても、鼻の専門医が小鼻縮小術を勧めたとしても「小鼻縮小術」そのものが必ずしも第一選択ではありません。たとえ内側切除方式だったとしても適応外の方に「小鼻(鼻翼)縮小術」をしてしまうと、以下の問題や後遺障害が生じ得るからです。そして「内側切除式」と云いながら、傷跡が外側に食み出ていることがしばしば見受けられます。「内側切除式」と「外側切除式」を同時に組合せた手法で手術されたという、(内側切除の意味すら失われる)謎の手術を(実験的に)された方もいらっしゃいました。担当医の知見が狭ければ、術式の選択肢もその狭い世界からしか答えが出てきません。
第一に、内側切除式でさえ呼吸抑制が生じる可能性が高いのと、却って鼻尖部が太く見えてしまう(ダンゴ鼻を増長させる)可能性が高いからです。ご自身の鼻で両鼻翼根部を内側にすぼめる様なシミュレーションをしてみて、その何れかが生じる場合には、やはり小鼻縮小術自体が不適応になるでしょう(無理にしてしまうと鼻呼吸障害が永続的に続いてしまいます)。鼻孔の形も不自然になることが多いでしょう。
第二に、笑顔時に小鼻が広がってしまうタイプの方は、外側切除をされると余計に鼻が潰れたように外側にけん引されて鼻が低くなり、笑顔がひきつるどころか却って小鼻が広がります。つまり、小鼻(鼻翼)縮小とは「真逆の結果」になり得るということです。
第三に、傷跡が外側に目立つ様な(外側)切除方式やフラップ法は生涯後悔する方も多いので、思い留まって下さい。パッチワークの様な不自然な皮膚の継ぎ目や、ファンデーションでも隠し切れず(寧ろ化粧ムラが生じる)、生涯マスクが外せなくなると仰る方々もいるくらいです。
従来法の小鼻縮小術ではどんな結果になるのか?
つまり今度は「巧妙なすり替え」ではなく、短絡的な「小鼻(鼻翼幅)を小さくする」=「小鼻縮小術」という、「木を見て森を見ず」タイプのミスマッチ手術が選択され、そして失敗されるという構図です。この記事を読んだ聡明な皆さんは、切る前に思い留まって下さい。例えば下記リンク先症例の3例目がその典型例です。
呼吸抑制が起こらず、切除しなくて済む「小鼻縮小術」とは?
当院では呼吸抑制を生じさせずに小鼻(鼻翼幅)を縮小することもできる他の術式をシミュレーションして、選択肢の上位に挙げています。その方法とは、適応基準(その方にとって向いているか向いていないかのシミュレーション判断)が当然ありますが、多くの場合完全クローズ式「鼻尖軟骨(トリミング)切除術」で解決します。「論より証拠」を下記に御提示します。
完全クローズ式小鼻縮小術が適応になる条件は?
その術式を経ても尚、患者様からの追加のご希望があって他に方法が無い時に限り、呼吸抑制が生じない程度に限って初めて、「完全クローズ式小鼻縮小術」の適応となります。胡坐(アグラ)鼻や、丸いor内向き涙型鼻孔など、鼻孔底幅が充分に広くて術後の鼻孔が形よく形成できると充分見込まれるときなどです。
他院で受けた小鼻縮小術後の不自然な形や傷跡の修正はどうやって治すの?
ここでご紹介する術式は、医学書にも学会にも論文にも、そして他院の手術MENUにも無い当院独自の技術です。もちろん全て完全クローズ式で、外側につけられた目立つ傷跡の修正だけでなく、めり込んだ鼻翼根部や損なわれた自然な曲線、猫のヒゲのように浮き出る不自然な波状引き攣れ線や多発性のスキンブリッジ、笑顔時の(過剰な牽引で)潰れた様に見える鼻も、同時に修正可能な画期的な方法です。
例えば鼻翼根部の瘢痕皮下組織層が中間層以下で欠損または、頬外側方向または底辺側に過剰に牽引されている場合、鼻を下から見上げると鼻翼根部がめり込んだように沈み込み、笑顔時には鼻全体がペチャンコに潰れてしまうことがあります。また、鼻翼底部の厚みや高さに左右差が生じていることもよくあり、それが原因で鼻が傾いたり、自然な曲線が損なわれていたり、鼻孔の形が不自然になっていること等も同時併発していることが殆どです。それらの問題に対しては、人工真皮を用いて鼻翼根部皮下のIntermediate layerまたはDeep layerを適度にギャッジアップ(※)します。
(※)ギャッジアップ:「ジャッキアップ」の概念にも近いですが、「底上げ」だけでなく角度の要素も含むので「ギャッジアップ」という用語を敢えて採用し命名しています。
喩えるなら、地震や液状化現象で家の柱の一部が沈んでしまった時に、柱の底部を強固に支持して嵩上げする補強工事をする様な要領です。
鼻翼根部の底上げによって過剰牽引による引き攣れを解除しながら鼻翼縁や鼻翼の形状にも自然な曲線が復元され、(笑顔時でも)頬外側に広がってしまった鼻翼幅の短縮が図れるため、真の小鼻縮小効果も左右差改善も同時に可能になりました。ついでにほうれい線の起始部三角エリア(俗に云う「貴族手術」の対象部位)も埋めることが可能です。つまり、単に3Dではなく4Dの概念で形成が可能になったのです。
鼻翼根部の皮膚表面に瘢痕(傷跡)が目立っている場合には、やはり人工真皮を用いるのですが挿入層がSuperficial layer(浅層、真皮層またはその直下層)であることが異なります。それでも表面側の瘢痕がまだ残った場合なら、ダーマローラー(ダーマスタンプ)やスキンブリッジ解除と特殊な瘢痕溶解注射、および極小の先端針電気メス等を駆使して、「傷跡を限りなく無かったかのようになるまで」仕上げます。
鼻孔(鼻の穴)の形はどこまで美しくできるのか?
鼻孔形成のための新技術
鼻孔(鼻の穴)の形を決定している要因は?
鼻孔の形をタイプ別に表現すると、「丸い」「三角形」「多角形」「外向き涙型」「ブタ鼻型」「コンセント型」「傾斜している」「左右差がある」等がありますが、他人と比較して大小の差異が気になる人もいらっしゃるでしょう。 (鏡等を用いて)鼻を下から見上げた時に、鼻先を摘まんだり笑顔になったりしながら、その鼻孔の形を決定づけている要因まで考えてみて下さい。大別して鼻孔の形は「鼻柱」「鼻翼」「鼻尖」の三大要因によって構成されていますが、その三大要因それぞれの形状、厚み、位置、角度、質感、等の要素に左右されています。三大要因に加えて、鼻孔底の形状や幅も要因の一つです。
鼻孔の形を変える従来法の手術の種類とそれぞれの問題とは?
従来または現時点でも他院の「鼻孔の形を変える手術」には、凡そ「鼻尖形成」「鼻孔縁降下または挙上」「小鼻縮小」「鼻中隔延長または縮小」の概念しかありません。「鼻孔」を主役で見た場合、何もない「鼻孔」そのものに直接切開や注射はできないからこそ、鼻孔の形を御希望通りに変えるという着想にすらなっていないのが現状です。
従ってそもそも「できない」と判断されるか、せいぜい上記の4種類の術式を単独または組合せるかの場当たり的な選択になってしまいがちです。しかも、手段として選ばれるのが大抵シリコンプロテーゼ等の「異物挿入」or 自家軟骨「移植」と、皮膚の「切除」や「皮弁術」、「結紮や縫縮」だけしかありません。実はそこに効果の限界と、その効果に見合わない程の多種多様な術後合併症が発症する母地が内在しています。
異物や自家軟骨は挿入後から被膜拘縮が発症・進行し、数ヶ月~数年経過した後でも硬化・変形・引き攣れ・陥没・突出・挿入物の位置異常(場合によっては穿破や穿孔)を来す可能性が高く、皮膚切除の場合は(内側でも外側でもOPEN法でも)瘢痕拘縮により同様に、硬化・変形・引き攣れ・凸凹・肥厚化・スキンブリッジ・ドッグイヤー化(場合によってはケロイド)を来します。
いずれの場合でも 「鼻孔」の形状には大きく影響するため、㎜単位で「鼻孔の形」を形成すること自体が非常に困難で、回避しなければならない幾つもの高いハードルが聳えています。にも拘らず(他院)従来法のいちばんの問題は、修正手術を困難にさせるほど「不可逆的な」変容を齎すものが多いということです。中には修正が不可能で手遅れになるケースも見受けられます。
この記事をご覧になった方々は、「生涯、マスクが外せなくなる」や、「鼻呼吸が充分にできなくなる」等の懸念を持ち、担当医や術式の選択にはより慎重になってもらいたいです。
最新技術で鼻孔(鼻の穴)の形はどう変えられるのか?
上記鼻孔のタイプ別分類を上記要因ごとにどう分析・解釈するか、従来法を超えた精度と合併症回避をどのようにして解決するかに尽きます。元々の形状と御希望とのギャップ、 3Dで不充分なら4D形成、過去の鼻形成履歴、これら全ての条件を満たしながらです。
最初に、過剰に肥厚化または菲薄化した鼻翼の鼻孔縁、御本人が「気に入らない」と仰る鼻孔縁の形に対しては、それだけでも様々なアプローチがあります。特に、ケロイド体質や異常線維化を来す方、他院で受けた手術が杜撰で修正ポイントが複雑な場合は高難易度です。
ここでよく考えて見て下さい。この鼻孔縁上部はピアスの貫通が容易な程薄くて血流が乏しく、鼻の筋肉の働きによってある程度自由に伸縮する(鼻孔を大きくする機能がある)部位です。そこに固形異物や(血流途絶によって高確率で)壊死が生じやすい自家軟骨を挿入されるとどうなるでしょう? 線維化や拘縮によって、引き攣れや変形が最も目立ちやすい部位の一つでもあるため、失敗のリスクが非常に高いのです。
次に、最近美容整形業界で目にする機会が増えてきた「鼻孔縁下降(降下)術」ですが、まだマイナーな術式です。鼻翼の一部である鼻孔縁上部を下げる目的に(他院)従来法では、 (ヒアルロン酸等のフィラーや脂肪等の注入では上手く鼻孔縁を下げられないため)主にシリコンやゴアテックス or 自家軟骨が用いられています。いずれも固形であるからこそ質感が硬く、(接触だけで)慢性の疼痛や発赤が発症し易く、創面から露出が生じ易く、そして不自然な形になり易いことが容易に想像できます。
当院の最新技術による「鼻孔縁下降術」では、個別の最適な厚みや大きさにオーダーデザインカットした人工真皮(Sure Derm)を用います。
この人工真皮は線維化による拘縮とは無縁で、術後6ヶ月~約1年経過すれば「自己組織」に置換されてゆききます。元々熱傷後に欠損した真皮移植のために開発されたヒト由来の素材なので(ブタの膀胱等から作成された)他の素材とは異なり、米国のFDAで「アロダーム」として初認可後、国際的に最初に使用されてから20年以上経過した現在でも、拒絶反応やアレルギーの報告はありません。レントゲンにも写らず自然な質感で、術後の疼痛や慢性発赤なども生じません。
鼻孔(鼻の穴)の左右差はどうやって治すの?
鼻孔の三大要因に加えて鼻孔底部の幅や形に左右差がある場合、勿論それぞれの原因から考慮されたデザインをしなければならないのですが、とりわけその構成部位には生来の左右差であっても「こちらを立てればあちらが立たず」という4Dの特性があり、一筋縄では上手くゆかないことがあります。更に、前医で小鼻縮小手術や自家軟骨移植をされていたり結紮糸で変形している場合なら事態はより一層複雑です。
鼻孔が傾斜している場合は?
鼻孔が傾斜している場合も様々な要因がありますが、土台である鼻翼基底部だけでなく鼻柱や鼻尖部に問題があることも意外と少なくありません。左右差改善と並び、本当の原因に辿り着けない場合には余計な手術を加えてしまいかねない恐れがあるので、当院ではシミュレーションを徹底して可能な限りシンプル化した(他院には無いオリジナル)MENUの組み立てを行います。その方がリスクも費用も最小限になります。
ブタ鼻・コンセント鼻は改善できるの?
鼻孔が丸いか涙型で鼻の角度が上を向いているのを俗に「ブタ鼻」と呼ばれ、鼻孔が細長い場合には「コンセント(様の)鼻」と呼ばれます。他院術式や従来法では、鼻尖部を糸で結紮するか自家軟骨移植を鼻尖部に移植するなどして(多くの場合は「余計」な)「鼻尖形成」とか「鼻中隔延長」などと併用され、いつの間にか問題をすり替えられています。問題解決されないばかりか別の問題が新たに発生する構図になります。