顔パンツ、いつ外しても、大丈夫!
E-line(Eライン)(別名「ヴィーナスライン」 Venus line)とは?
鼻尖部と上口唇中央と顎尖部に定規を当てて、それぞれが真横から見て一直線上に全て並ぶ場合を一般的に「E-ライン」と呼ばれています。
このラインから上下口唇共に前方に食み出ると「河童口唇」や「タラコ口唇」、下口唇のみが前方に食み出ると「受け口」傾向、下顎が前方に突出して超えると「下顎前突」傾向があると見做されがちで、逆にこのラインから上下口唇共に後方に引っ込み過ぎると「魔女顔貌」傾向、上口唇のみが後方に引っ込むと「受け口」傾向があると見做されます。しかしそれらはあくまでも相対的なものであり、程度や並び方にも個性と主観的判断が入ります。特に鼻尖部と顎尖部とはあまり動きが少ない基準点となりますが、上下口唇は伸縮して瞬時瞬時に形状を変える部位ですので、「おすまし顔」でも「笑顔時」でも常に「E-ライン」を満たし続けることは厳密には不可能です。当院では、「おすまし顔」で限りなく「E-ライン」にしつつ笑顔が美しく見えるデザインをオーダーメイドで行っています。これを「理想的な4D E-ライン形成」と呼んでいます。
https://clinic-nine-fields.com/column/face-tokusyu-1/#toc2
症例① 23歳 女性
他院手術歴:なし |
希望デザイン 上口唇を厚くして前方に出して人中も少し短くしたい。余った量で涙袋も膨らませたい。 |
方法 上・下口唇へのヒアルロン酸注入各0.3ml&涙袋左右各0.1ml(プリベール シルク) |
Dr.コメント 2009年1月の症例です。当時、上下口唇には「プリベールシルク」というヒアルロン酸が主流でした。この方は注入の御希望部位が両涙袋と上下口唇と多岐に跨っていて1本=1.0mlという限られた量を逆算して過不足なくデザイン注入を施しています(全御希望部位を何とか1本で足りる様にできました)。それには先ず、ご本人様のご希望を充分に打合せして、予めデザインを施しつつ表面麻酔後に注入しては何度も途中チェックするくらいの手間をかけなければ、オーダーメイド施術はできません。「プチ整形、決して侮ることなかれ」です。しかも注意深く注入をしなければ途中でヒアルロン酸が不足するか、血腫や凸凹、左右差や壊死等の合併症を併発することもございます。プチ整形の成功の秘訣は、決してドクター任せにせず注入途中で何度か鏡チェックしながらリクエストをその都度言うことです。気安く言えない医師なら願い下げです。 |
従来の人中短縮術は下記の2通り+α!
従来の人中短縮術は主に①上口唇上部に切開線をつける場合と②鼻中隔根部から両側鼻孔下縁に沿って切開線をつける場合があり、その切開線を曲線にするなどの工夫がされるのみに留まっていました。また、人中短縮効果がある方法としては③鼻中隔延長や④上口唇を(ヒアルロン酸や脂肪注入などで)厚くする手法がありました。鼻中隔を切断するOPEN法や傷跡が目立って残ることを厭わない場合(上記①②③)や他に方法が無い場合には、被手術者は生涯傷跡に苛まれ続けるリスクを背負うことになっていました。
https://clinic-nine-fields.com/column/face-tokusyu-1/#toc7
表面に目立つ傷痕が残る従来法の人中短縮術で失敗されるとこうなります!
上記①上口唇上部に切開線をつける手術②鼻中隔根部から両側鼻孔下縁に沿って切開線をつける手術③鼻中隔を切断するOPEN法、または鼻翼外側に傷をつける手術を勧められた場合、その担当医がどんなに名医で有名でも、或いは過去の症例実績がどれほど素晴らしく自然で美しく見えたとしても、決してその様な手術は即断して受けないで下さい。現在では優れた代替法がございます。有名医師や鼻専門の医師の術後でさえ当院で鼻形成後の修正をした方の中には、当院の術前初見において、元よりも著しく醜形となっていた方が数多くいらっしゃいます。これではいつまで経っても「顔パンツ」(=マスク)を脱ぐことはできません。
https://clinic-nine-fields.com/column/face-tokusyu-1/#toc8
症例② 22歳 女性
他院手術歴 20歳時:涙袋・鼻にヒアルロン酸注入 21歳時:韓国美容整形院にて 上下口唇と鼻にヒアルロン酸注入 22歳時:韓国美容整形院にて 上下口唇と鼻にヒアルロン酸注入(2回目) |
希望デザイン 涙袋・鼻スジ・上下口唇にヒアルロン酸を注入して、メリハリのあるパーツを形成したい。特に上下口唇をタラコ唇になるくらいに厚くして人中も短くして欲しい。 |
方法 1回目:エセリスSOFT(涙袋右0.25ml 左0.2ml ・上口唇0.35ml 下口唇0.3ml)注入+フォーテリス(鼻スジ)0.5ml 注入 2回目:エセリスSOFT(涙袋右0.18ml 左0.22ml ・上口唇0.4ml 下口唇0.6ml)注入+フォーテリス(鼻スジ)0.55ml 注入 |
Dr.コメント 2014年3月の症例です。この方は既に韓国の美容整形医院で上下口唇と鼻スジにたっぷりヒアルロン酸を(特に下口唇がはち切れる程)注入されておりましたが、更に上下口唇をどうしてもこれ以上に厚くしたいとの御希望がありました。よく観察すると下口唇には、皮膚粘膜移行部浅層に大量に注入されていたため、同一層に注入すれば阻血や壊死、潰瘍や穿破等が生じる恐れがあると判断して、中間層~深層に少しずつ注入することにしました。それに対して上口唇は真横から見てE-lineに限りなく近づけるための配分に留意しました。同時に正面から見てみると、中央よりも外側に注入余地が幾許かあったので分散しました。その結果として下口唇の前方への過剰突出をやや抑えながら上口唇を相対的に引き出しつつ、人中も短縮して見え、御本人様にとって理想に近い形状(少しエスカレート気味ですが)に仕上がりました。 |
もう一つの「表面に傷をつけない人中短縮」とは?
当院の推奨する表面に傷をつけないもう一つの人中短縮術とは、従来の人中短縮術の内上記④(上口唇をヒアルロン酸や脂肪注入などで厚くする)の技法です。但し、この技法を適応させるには適応基準の様な見立てが必要になります。例えば、上口唇をそれまで以上に膨らませたくない方、既に上口唇がある程度前方に突出しているか捲れ挙がっていて、膨らませれば却って美容を損なう恐れがある方、注入系の施術を避けたい方等には適応がありません。寧ろ上口唇が元々薄く、上口唇に厚みを持たせた結果として人中も短縮して見える様になることを最初から御希望されている方には一石二鳥の施術になります。その場合留意しなければならないのは、正面から見ても上口唇の形状が自然で左右対称である条件を満たすことを当然としながらも、横から見た時のE-line(Eライン)(別名「ヴィーナスライン」 Venus lineともいう)を満たした方が望ましいでしょう。(必ずしも絶対に満たさなければならないということはありませんが、黄金比と並び古今東西、つまり世界的または普遍的な横顔美人指標の一つとされています。)
しかしながら一線を超え上下口唇を厚くしすぎてしまうと、先日水曜日のダウンタウンで放送された「久しく見ていない女タレントが死ぬほど整形していても指摘しづらい説」で新山千春さんに施していた派手な特殊メイクの様になってしまい、周囲からは失笑またはドン引きされてしまうでしょう。
症例③ 35歳 ロシア・日本 クォーター 女性
他院手術歴 21歳時:大腿SUC |
希望デザイン 骨盤周りが小さいので臀部のボリュームが欲しい。口唇は上下ともボリュームUPしたいが、特に下口唇を厚くしたい。 |
方法 VASER通常吸引(全腹部)+フルプレミアム☆フルセット注入(全顔面無制限+両下臀部) 注入量:上口唇(2.2ml) 下口唇(3.8ml) |
Dr.コメント 2018年12月の症例です。この方はクォーターの方なので元々目鼻立ちにメリハリがある方です。つまり鼻尖部が典型的な日本人よりは高く、正面から見ても口唇幅と同じくらいの鼻翼幅があります。日本人で鼻の形成をする場合、ハンプ(ワシ鼻修正)よりも隆鼻術が圧倒的に多いのに対してロシア人の御希望はその逆であるとよく言われていますが、この方の御希望は低鼻術ではありませんでした。アンチエイジング目的の脂肪幹細胞注入の際に、ついでに上下口唇に厚みを齎す形成をご希望されました。目と鼻が比較的大きいので口唇の大きさのバランスを取ろうとされたのだと思います。正面から見ても色ツヤハリと美しい形状を引き出しつつ、真横から見てもE-lineを満たす様にデザインしました。やはりE-lineはクォーターの方にもこうして当て嵌めてみればある意味逆説的に、民族・人種・時代を問わず普遍的な基準であると思えます。 |
口唇や人中の整形・形成修正でのNG例とは?
※ページ最下段 美容整形Dr.選びのNG例とは?に加えて
- 外側(上下口唇外縁や鼻根部~鼻孔下縁ラインでの)切開または切除法を勧められる
- 希望していない手術を勧められるor同一部位に切開と注入の同時手術を勧められる
- 貴方の口唇の皮膚伸展度に合わない程の大量注入物を希望または注入される
- 注入時にデザインをせずに注入されるor途中チェックせずに一気に注入される
- 不溶性Filler注入を勧められるもその医師が万一の場合に除去ができない
- 注入後に変色や痛覚異変、腫脹の増悪や熱感等があっても診てくれない 等、どれか一つでも当てはまれば申し込まずに思い留まって下さい!