二重瞼整形で埋没瞼板法や2点固定がダメな理由と背景
成人までに自然に二重にならなかった方々の多くは、皮膚の肥厚、皮下脂肪の厚み、眼窩脂肪の厚み、蒙古ヒダのツッパリ、挙筋や腱膜の弛緩等が原因だと思われますが、その瞼に2点(3点でも同様)固定糸のみの瞼板法(布団の躾縫いの原理)による陥入線で折り畳みグセを付けようと試みたとして、所詮不安定となります。一日数千回も瞬きをする上眼瞼にかかる負荷は相当なものなので、まして皮膚炎や結膜炎、コンタクトレンズやメイク、泣く、強く瞑る等で腫脹や擦過により糸が切れる解ける、喰い込んで緩むこともしばしばです。更に、瞼板法の糸の刺入ルートは浅く、裏面で眼球に接するため糸の露出が起これば眼球にも障害が及びます。
瞼のライン幅、開眼度、左右差を改善したい!
症例① 26歳 女性
他院手術歴 21歳時:両側 埋没法(瞼板法) |
希望デザイン 他院での糸が緩み取れかけてラインが薄くなり目の開きが小さくなったのを修正したい。 まつ毛を根っこから挙げて両瞼の左右差や開眼度を併せつつ目を大きくさせたい。 |
方法 他院埋没法の修正(二重ライン幅縮小) 1回目:両側 新挙筋法2針4点 2回目:左のみ 新挙筋法1針2点 追加 |
Dr.コメント 当院の新挙筋法は、二重ラインの幅や形をデザインするだけではありません。その方それぞれの瞼の左右異なるタルミ、クボミ、多重ライン、眉と目の間の距離、開眼度、まつ毛の形(目頭側から目尻側まで睫毛をキレイに揃えて挙上させることができます)、蒙古ヒダの兼合い、眼球の(上下の)位置、そして閉眼時の自然さと合併症の少なさを全て個別に計算に入れて、完全オーダーメイドで行っております。 |
二重瞼形成でのNG例とは?
※ページ最下段 美容整形Dr.選びのNG例とは?に加えて
- 瞼板法を薦められる or 目頭から目尻まで長い糸の挿入術を薦められる
- 切開法を薦められる or 瘢痕修正目的で切開や切除法を薦められる
- 切開瘢痕の直下の凹みにヒアルロン酸や脂肪等の注入を薦められる
- 希望していない他の手術や眉下・眉上切開等を強引に薦められる
- 眼瞼下垂(疑い)の病名を付ければ保険診療可能だと薦められる
- 瘢痕治療にステロイドや脂肪溶解注射(失明リスク有)を薦められる 等、どれか一つでも当てはまれば申し込まずに思い留まって下さい!
症例② 21歳 女性
他院修正歴 19歳時:埋没法(1板法) 20歳時:埋没法(2回目 2点固定 瞼板法) |
希望デザイン 他院で行った埋没法のラインが浅く、却って眠そうな目になったのを改善したい。その手段として瞼の脂肪を除去した方がいいのではと思うが、全切開せずくっきりしたタレ目でない平行に近い二重になりたい。眉と目の間も縮めたい。 |
方法 他院埋没法の修正(二重ライン幅縮小) 1回目:両瞼 新挙筋法2針4点+上眼瞼マイクロ切開脱脂 2回目:左右他院糸抜去+左右 新挙筋法1針2点追加 |
Dr.コメント 結局他院で挿入された糸が後に障害となったため、術後に抜去して新挙筋法を追加した症例です。蒙古ヒダのツッパリも障壁とはなっていましたが、力学的に牽引力を躱すデザインを施して安定しました。二重ラインを大幅に変更または二重幅を狭くするには、従来のラインを打ち消す程の、より強いクセ付けが必要になるため、脱脂スペースに深く折り畳む最深挙筋法(最も固定強度が強いMANI糸と、アソビのある各6回特殊結紮技術)を選択し、目頭切開は行いませんでした。 |
埋没法による二重瞼整形で失敗されるとこうなります!
瞼板法は軒並みラインが浅く長持ちしづらいでしょう。目のゴロゴロがずっと続いて治らない方もいらっしゃいます。また、瞼板法の2点3点固定では、それぞれ直線的または三角の二重ラインになることもよくあり、目つきがきつくなりがちです。曲線のライン形成には少なくとも4点必要です。Designがいい加減またはマニュアルの様な(例えば睫毛からの距離が〇〇㎜等の)紋切型のデザインだと、仮に左右同じところにデザインされていたとしても、術後の結果で別の左右差が生じることがしばしばです。これは、Dr.が瞼を2次元平面でしか捉えていないからで、本来の瞼は3D+動きの次元があるので4Dデザインをしなければなりません。
症例③ 22歳 女性
他院手術歴 15歳時:両側埋没法(2点固定 瞼板法) ※その後約1年ごとに計3回埋没法を受けていた |
希望デザイン 他院で入れた埋没糸が緩んでラインが取れかかっていたのをくっきりさせたいのと、腫れぼったい瞼を解消したい。 |
方法 他院埋没法の修正(二重ライン幅縮小) 1回目:両側 新挙筋法(2針4点固定)+マイクロ切開脱脂 2回目:両側 新挙筋法(1針2点追加) |
Dr.コメント 生来の二重ラインの陥入クセがつきにくい3大要因は、皮膚の厚み・蒙古ヒダのツッパリ・上眼瞼眼窩脂肪の多さです。更にアトピー性皮膚炎やコンタクトレンズ等による擦過刺激による挙筋や腱膜の弛緩、過去の埋没糸や切開瘢痕、術後の注意事項のコンプライアンス度合い等もラインが取れてしまう要因になり得ます。新挙筋法と雖も万能ではありません。が、1の矢が外れても2の矢を放てば半永久的な癖付けの的を得ることも目の形すら変えることもできますので、決して上眼瞼に対して全切開だけは選択しないで下さい。 |