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バスト他院修正「シリコンバッグ抜去&再生(脂肪幹細胞生体内増殖)豊胸術 抜去前後で変形したバスト復元」編

バッグプロテーゼ挿入時のバストサイズ越えは可能です!

当院では人工物抜去&VASER脂肪吸引&同日再生豊胸術を施術した症例が多数ございます。2012年5月の第100回日本美容外科学会で当院が発表した「濃縮還元脂肪幹細胞を生体内で増殖させる技術の豊胸術と若返り術への適応」において過去5年間の全症例の術後平均バストサイズが、バッグプロテーゼ挿入時のバストサイズを越えておりましたが、その後の約10年で更に進化しています。(尤も、2009年11月に先行して日中韓合同国際美容外科学会において、世界で最初に「シリコンバッグ抜去&生体内再生医療による豊胸術(Replacing the Implant with Cultured Adipose-Derived Stem Cells(AdSCs)in Vivo)」「人由来脂肪幹細胞を生体内で増殖成長させるという企図を含む新しい技術によりシリコンバッグやその合併症によって不自然になった乳房を本物に創りかえる手術」を発表しております。)2012年5月当時、他院で1院のみ人工物抜去とコンデンスリッチ豊胸の症例を発表しているところがありましたが、どの症例においてもバッグプロテーゼ挿入時のバストサイズを越えができていないと報告されていました。

症例① 35歳 女性 44.5kg

バッグ挿入後変形バスト修正症例01-1
バッグ挿入後変形バスト修正症例01-2
他院手術歴
24歳時:両側大胸筋下層へMac ghann社製 バイオセルテクスチャードラウンドタイプシリコンバッグ 各240cc 挿入される。術中に右側破損が判明
希望デザイン
授乳後にバストが変形してきた。痛みも自然に和らぐことがなくなってきたので、(バストサイズはdownしてもいいので)早くシリコンを抜いて自然なバストにしたい。
方法
バスト他院修正:バッグプロテーゼ抜去+同日再生豊胸(当院オリジナル フルプレミアム☆フルセット注入)術
バストサイズ:T89.0cm U61.9cm→T74.5cm→T82.0cm U61.5cm
DR.コメント
バッグプロテーゼ挿入後に妊娠や授乳期を迎えると、先ずプロラクチン等のホルモンの影響で乳腺が発達します。授乳時の母乳の出が悪ければ(仮に乳管が詰まっていても乳腺炎になることがあります)、事情を知らない助産師さんがバストをマッサージすることもありますが、その際に乳腺炎になるか脆弱なバッグプロテーゼなら破損してしまうこともあります。破損すれば被膜拘縮が悪化してゆきバストが硬く変形してきます。それとは逆に、そんな受傷機転がなくても年余の経過だけで被膜拘縮が徐々に進行し、やがてその内圧の偏りでバッグプロテーゼを破損させてしまうことも実際にあるのです。事実、尖ったエンヴェロープが皮膚穿孔を起こして表面に露出してきた方も、最悪の事態ですがいらっしゃいました。痛みや腫れ、熱感や急な変形があれば準緊急的に抜去することが先決です。

シリコンバッグ抜去&同日再生豊胸の生着率 UP/DOWN のポイント

再生豊胸後の生着率に悪い影響を与えるファクター 例
  • 抜去後フラットになるタイプのバスト
  • 抜去後下垂になるタイプのバスト
  • 異物残存または既にバッグ破損
  • 手術時の高度被膜拘縮
  • 術前後のピルや豊胸サプリ服用、女性ホルモン治療
  • 喫煙や過度の筋トレ
  • 下着による過剰圧迫
  • 術後低栄養または持続的下痢や体重減少
  • 術後血種やシコリの発症 等

上記要因以外にもちろん術者の手術手技による要素も大きく、例えば他院の「再生医療による豊胸」や「コンデンスリッチ方式」では、吸引脂肪から幹細胞を分離しなければならないとの観点から繊維溶解酵素のコラゲナーゼを混和し、吸引脂肪ごと高回転の遠心分離機にかけて、脂肪幹細胞や自己組織の濃度を高めることに腐心するあまり、却って人工的に吸引脂肪や脂肪幹細胞を破壊し、自然配合比率でない細胞の偏りを生じせしめ、結果的に低生着率のジレンマに陥っています。最も大きな相違は、他院では術後の生着維持療法(当院発祥技術)を全くなされておらず、注入された脂肪幹細胞が術後勝手に増えてくれると誤った認識のままでいることです。

事実、当院では他院の再生医療(幹細胞)豊胸を謳う医院の術後修正手術も多く、他院手術で発症したしこりの治療からしなければならないケースも少なくありません。同時に、左右差改善谷間形成神経損傷の回復残存被膜の治療等、同時に解決しなければならない問題点が多く見受けられます。

一方で最近では凍結保存や分化誘導剤による体外培養をするところもでてきていますが、更に大きな問題点を孕んでいると当院では考えています。凍結保存は高いコストの割に、細胞の鮮度と質、生存率が下がります。そしてそれを補おうとして更に高いコストをかけて分化誘導剤や体外培養液に浸す発想が出てきていますが、(モルモットや試験管内の実験でエビデンスが仮にあったとしても)、モノクローナルに増殖した細胞が乳房内で正常で自然な組織を形成するのか、つまり脂肪細胞・血管内皮細胞・線維芽細胞・細胞間質・毛細血管・Scaffold等のミクロレベルの役割を担う各細胞が自然分布の組織を構成するのか、使用する分化誘導剤が混入されたまま豊胸で乳房内に注入されると、浸透して乳腺に作用し発癌性をもたらさないか、癌化せずともシコリが発症したり、細胞の疲弊や老化が進行しすぎないかという問題があり、未知のリスクを伴う壮大な人体実験になるのではないのかと考えざるを得ないのです。少なくとも、私の身内に対しては絶対に勧めません

症例② 22歳 女性 49.3㎏

バッグ挿入後変形バスト修正症例02-1
バッグ挿入後変形バスト修正症例02-2
他院手術歴
19歳時:Macghann社製 バイオセルテクスチャードバッグ 乳腺下層に各240㏄挿入 両方破損無し
希望デザイン
痩せて胸の形がくっきりしてきたのが気になり出し、異物が入っていることに抵抗を感じだした。シリコンバッグの入っている位置がおかしく、不自然なバストを改善させる目的もある。
方法
バスト他院修正:バッグプロテーゼ抜去+同日再生豊胸(当院オリジナル フルプレミアム☆フルセット注入)術
バストサイズ:T79.0cm U66.0cm→T75.5cm→T84.0cm U70.2cm
DR.コメント
この症例の前医バッグ挿入担当術者の経験不足のためか、バッグプロテーゼの挿入のされ方が内側偏移と下方偏移の両方の位置異常をきたしています。形状がおかしいのは、正面から見た乳房の形状を類円形と見立てると乳輪乳頭が円の中心にくることが基準であり、胸元を寄せていないのに左右バストの境界が接合してしまっていることが理由です。抜去前のバストトップサイズが意外と79㎝しかないのもそのためです。また他院では当時乳房の下に傷をつけて抜去しないといけないと言われたそうで、確かに腋窩創からの抜去は(位置が遠くて)やや困難でしたができないことはありませんでした。尚、この方の御希望で抜去約1ヶ月後に(同日にも可能でしたが)再生豊胸手術を行いました。

シリコン・生食バッグ・Filler注入がダメな理由と背景

どんなに精巧で最新のシリコンプロテーゼでも生理食塩水バッグでも、異物は人体に挿入後数か月から数年を経て遅延型異物応答反応と呼ばれる線維化・肉芽化・石灰化が生じてきます。するとやがてバストの変形・硬化・内部破損・慢性の発赤・引き攣れや感覚障害・表皮穿破や露出等の後遺障害となって、更に時間が経つ程に難治性へと移行してゆくこともしばしば見受けられます。ヒアルロン酸アクアフィリング等のFiller注入は手技が比較的容易であり、低時間コストで経験の浅い医師でもできますが、その修正はかなり困難です。 

症例③ 50歳 女性 56kg

バッグ挿入後変形バスト修正症例03-1
バッグ挿入後変形バスト修正症例03-2
他院手術歴
34歳時:豊胸CMCバック 各180㏄挿入 右側破損
希望デザイン
シリコンバックが下がって不自然さを感じた。
方法
バスト他院修正:バッグプロテーゼ抜去+同日再生豊胸(当院オリジナル フルプレミアム☆フルセット注入)術
バストサイズ:T84.8㎝ U67.5㎝→T78.9㎝→T84.4㎝ U67.6㎝
DR.コメント
抜去前後でのバスト変形パターンには、外見別では陥没・下垂・平坦・左右差等の類型化がありますが、原因別ではバッグプロテーゼ挿入層の差異・破損・被膜の形状や程度・乳房内血種や異物の残存・大胸筋筋膜や乳腺組織の一部離断等があり、この症例は右側のCMCバッグ破損と被膜形状の左右差が特徴的でした。特に右側のみ被膜内にカルボキシメチルセルロース入りの慢性排液貯留があり、しかも乳腺下層であったため自己組織を注入する余地スペースが(抜去死腔に誤注入を避けるため)あまりなく、更に一定以上の膨らみに至るとそれ以上の皮膚伸展が一度には得られ難い(やや硬い目の)バストでした。時機を見て再手術すれば更に右バストも(徐々にエクスパンダー効果で)伸展すると思います。

豊胸手術分野でのNG手術とは?
※ページ最下段 美容整形Dr.選びのNG例とは?に加えて

  1. 一生涯傷跡が目立つ乳房下縁切開や乳輪周囲切開を薦められる
  2. シリコンプロテーゼや生理食塩水バッグ等の異物を第一に勧められる
  3. シリコンなどの異物挿入と脂肪などの自己組織注入を同時に行う
  4. ヒアルロン酸やアクアフィリング等のフィラー注入を勧められる
  5. 異物抜去層と同じ層に脂肪や幹細胞などの自己組織を注入される
  6. 等、どれか一つでも当てはまれば申し込まずに思い留まって下さい!
シリコンバッグ抜去&同日再生(脂肪幹細胞生体内増殖)豊胸術のリスク・問題点・合併症とその対策
1.合併症や副作用と軽減または予防法
  • 局所麻酔の副作用は、アレルギーと麻酔中毒(頭痛・嘔気・眩暈・呼吸抑制・意識混濁などの中枢神経症状)が殆どでアレルギーは問診や皮内反応で対応でき、中毒は手術を中断した上で点滴治療をすれば通常回復します。
  • 麻酔による腫れがひくのに通常は数日間、炎症による腫れや内出血のダウンタイム(治癒期間) は平均2~3週間程度です。
  • 線維化による癒着、凸凹、シコリ、ツッパリ感などは、術後数ヶ月の内に自然軽快しますが遅延の場合には線維化解除等で治します。
2.ごく稀な合併症
  • 内出血、血種、漿液貯留、感染(化膿)、注入脂肪の壊死やシコリなどに対しては適切な注意事項と服薬等の遵守で予防します。
  • 乳房の感覚鈍麻があったとしても殆どが一時的な症状で、通常週単位で回復してきます。
  • テープかぶれ・傷が開くこと・注入脂肪の漏出等に対しては再縫合や抗菌対策、再発防止や瘢痕解除等のアフターケアを無料で致します。
  • 万一の残存破損物にまで感染が及んだ時は再抜去しなければ治らないこともございます。
  • 感染が生じた場合(ごく稀)のダウンタイム(治癒期間)は更に数週間~数ヶ月、治癒遅延が生じた方でも数ヶ月以内に自然軽快してきます。
3.禁止事項
  • 術前後数週間:ピルの服用
  • 術前夜:アルコールを控えて下さい。
  • 術日朝:静脈麻酔を御希望の方は食事を控えて下さい。常用薬はカウンセリング時に服用の是非をご確認しておいて下さい。
  • 術後7日間:入浴・飲酒・刺激物摂取・運動・ブラジャーの締付け・うつ伏せ (シャワーは翌日から可能です)等。
  • 術後2~3週間:激しい運動、マッサージや殴打等。
  • 尚、術後数ヶ月以上経過してもピルの服用 and / or マンモグラフィー検査で(非癌性ですが)シコリになることが稀にございます。
4.術後の必須事項またはした方がいいこと
  • 術後3~4日間:腋窩創の圧迫固定 御自身で圧迫解除される場合には、脳貧血症状や表皮剥離等に充分に御注意下さい。
  • 術後7日間×24時間は脂肪吸引部位の圧迫下着(サポーターやストッキング等)の装着必須期間があります。
  • 通常、7日後の抜糸が終われば早期合併症のリスクが大幅に減りますが、圧迫下着の追加装着をした方が望ましい場合もあります。
  • 手術後当日ご帰宅後  15分毎にクーリング(冷却) と安静。嘔気がなければ軽食から開始して下さい。
  • 術後3ヶ月間に最低月1回の診察と(特に1ヶ月目と2ヶ月目の)生着維持療法
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