症例① 28歳 女性 58.0kg
他院手術歴:なし 授乳歴:なし |
希望デザイン 成長するにつれて、下垂したバストがずっとコンプレックスだったので改善したい。 |
方法 下垂バスト改善術(VASER超音波下垂改善モード:両側バスト上部&デコルテ) 吸引量:右 150ml 左 175ml バストサイズ OP前 T: 87.0cm U:75.0cm(A cup)→ OP後(1M1W)T:90.0cm U:73.0cm(C cup) |
Dr.コメント この症例の場合、現状の乳房の重量が重いというよりは、過去の体重増減等で乳房上部の皮膚伸展が進行したことによる下垂であったため、本法の適応となりました。つまり、乳房のボリューム減量が主体でなく乳房上部の伸展された皮膚(デザイン部)を、VASER超音波モードで収縮させることに主眼を置いた技法を用いました。 バストが下垂する原因や程度には個体差があるため、モード設定と超音波出力、手術対象範囲に加えて浅層から深層のどの深さまで施すか、吸引するならどの程度減量するのかを個別に選択して方針を決定します。 |
下垂バスト改善目的の従来法とは?
(現在ではハイリスクのためNG手術も)
- マンマリダクション
この方法は、感染や壊死、神経麻痺や凸凹などのリスクが高く、傷跡も生涯目立ちます。 - シリコンバッグ挿入
不適合(ミスマッチ)手術も近年多く見られるようになってきました。それでは却って下垂を増悪させてしまいます。 - フェザー糸リフト
引き攣れや凸凹が起こりやすく、下垂の再発率が高いという欠点があるため主流ではありません。 - レーザー治療(スキンタイトニング)
効果持続が半永久的ではなくスライドアップ効果は得られません。線維性蛋白質の代謝寿命が約1年であるからです。 - (外輪切除式)乳輪縮小術
乳輪外周が(ワッペンシールを貼った様な)顕著な傷跡が残るため、別の問題を生じます。
※詳細の情報や具体例は、下記をご参照下さい
症例② 39歳 女性 54.0kg
他院手術歴:38歳時 悪性甲状腺腫全摘出術 授乳歴:あり 2人出産 |
希望デザイン 豊胸術をするには予算がオーバーだったので、左側だけ下垂したバストを改善したい。 |
方法 下垂バスト改善術(VASER超音波下垂改善モード:左側バスト上部&デコルテ&側胸部) 吸引量:左 30ml バストサイズ OP前 T: 83.1cm U:72.7cm(A cup)→ OP後(1M)T:84.8cm U:72.7cm(A cup) |
Dr.コメント この症例は左側のみに症例①と同様の術式を選択して下垂を改善した方ですが、減量の程度は更に軽度で済んでいます。 減量しすぎても、乳房の自然な膨らみまで毀損してしまうことになるため、右側のバストの高さや形と釣り合いが取れる様にするには、必要以上にやり過ぎないことも重要な方針です。 結果的に術後の方がバストトップサイズが少しUPしています。僅かですが、左乳房が上方だけでなく前方にボリューム復元ができている証左ですね。 |
切除(マンマリダクション)不要な下垂バスト改善(VASER超音波下垂バスト改善)術
VASER超音波 下垂バスト改善術
(手術範囲には適応ごとにデコルテ・乳房上部・乳腺下・側胸部・皮下脂肪層などの部位があります)
大別して「乳房皮膚の過剰伸展型」と「肥大乳房型」または「混合型(肥大乳房&皮膚過剰伸展)」に分類して術式の適応を見極めます。
VASER超音波モードを応用すれば、肥大や混合型には乳腺下層の脂肪重量を(乳房の形状を美しく保ったまま)減量することができ、上記何れの型の場合でも乳房の過伸展皮膚を均一に縮めながら層をずらして半永久的にスライドアップリフトさせることも可能です。
「乳房皮膚の過剰伸展型」には、 VASER超音波モードを用いて主に上記タイトニング効果(過伸展皮膚を均一に縮めること)を企図し、ボリュームは減量しません。どの部位を縮めるかのオーダーメイドデザインを施して乳房を形よく再形成することが可能です。
意外だと思われるかも知れませんが、この術式で下垂バストをリフトアップするとカップ数もアップすることが多いのが特徴です。尚、これら一連の技術は、当院が2009年に独自開発したオリジナル手術で他院にはございません。
症例③ 51歳 女性 58.3㎏
他院手術歴:26歳時 マンマリダクション&タミータック 授乳歴:あり |
希望デザイン 少し垂れ気味のバストを形よくして、ボリュームの左右差も改善したい。 |
方法 下垂バスト改善術(VASER超音波下垂改善モード:両側バスト上部&デコルテ&側胸部一部) 吸引量 右:150ml 左:175ml バストサイズ OP前 T: 95.0.1cm U:79.5cm(C cup)→ OP後(3M)T:94.5cm U:78.0cm(C cup) |
Dr.コメント この症例は、25年前に1度マンマリダクションを経験されていた方で、右側よりも左側がやや下垂ぎみでした。 デザイン時の写真の方が分かり易いですが、右側がやや丸みがあるのに対して左側が扁平気味な乳房の形の左右差も改善希望でした。両側共に乳頭の向きも上向きにしつつ、意識して敢えて乳輪サイズも縮めています。 更に、25年前の瘢痕の引き攣れも解除させるためにこの方のご要望に合わせ、特に浅層に超音波の出力調整や時間を配分して滑らかで丸い形に仕上げています。 |