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受診前に見分ける方法 編 失敗実例⑦【形成専門医は切るのが得意なだけに厄介です!】

美容医療に形成外科技術を用いることの是非

形成外科は大学病院でも講義を持ち、伝統的に奇形や外傷の手術に携わってきた分野です。目立つ瘢痕や病巣部位を、皮弁法や切除&縫合の技術等で如何に上手く治療するかということに、成功体験とプライドを持っています。しかしながら美容医療と形成外科とは本来、似て非なる分野であり、健常者に対して形成外科的な手法を導入すると却って医原的な合併症が多岐に跨り数多く発症しているのも現状です。

例えば不適応者に対して行う、

  • 全切開を伴う眼瞼下垂治療
  • バッカルファット除去術
  • オープン法や外側切除の鼻形成術
  • リンパ浮腫に対するLVA
  • 外側切除式の人中短縮術
  • マンマリダクション手術
  • タミータック手術
  • 顔面骨削り手術
  • 肋軟骨・耳介軟骨移植術
  • 傷跡や刺青の切除縫合・皮弁術
  • ハムラ法

等、挙げればキリがありませんが、要するに切る・置換する・縫合する手術系はナチュラル志向の美容医療には元来そぐわないのです。

形成外科専門医による失敗を当院にて修正した3症例を紹介

症例①
症例情報
26歳 女性
他院手術歴
22歳時:大手美容整形医院で I 型プロテーゼ挿入術を受ける。
24歳時:I 型プロテーゼをより大きなものに置換。その約3ヶ月後に感染して鼻尖部穿孔寸前になった。
その後、鼻形成専門医院でOPEN法にてプロテーゼ抜去し、側頭筋膜移植術を受けた。
翌年更に同じ鼻形成専門医院でOPEN法にて大腿筋膜追加移植を受けた。
25歳時: 有名美容整形医院でゴアテックス挿入術を受けるも、約1ヶ月後に感染してOPEN法で抜去した。
その後更に鼻中隔延長目的にOPEN法で肋軟骨と耳介軟骨を鼻尖部~鼻中隔にかけて移植された。
施術法
完全CLOSE法にて鼻尖形成&隆鼻(人工物置換術)術&特殊真皮再生法
形成外科医による失敗を修正-鼻1
形成外科医による失敗を修正-鼻2
Dr.コメント

2015年3月に1回目の手術を行った症例です。当初はこれまで折角お金をかけて受けてきた手術を無駄にしたくないという思いと鼻尖部を下に下げたいという希望が根強く残っていたために大幅な修正を御希望されませんでしたが、やはり鼻尖部に挿入されていた肋軟骨と耳介軟骨周囲の線維化による癒着や硬化、鼻をかむ度に痛みや発赤が強く慢性の炎症に晒されて諸症状が悪化傾向になる一方で、とうとう過剰に下がり過ぎて圧し潰された様な形状の鼻から、未練なく自然な形と柔らかさを優先し傷跡を限りなく目立たなくさせる方針へと転化してゆきました。また、1回目の手術時には、この線維化があまりにも複雑かつ高度に生じていたため、一度に挿入軟骨を抜去すると死腔や血流不全が生じる恐れもあり、ジェンガの様に少しずつ除去しながらSure Dermで置換しつつ拘縮しきった真皮を徐々に伸ばしてゆく必要もありました。故にこの方は結果的に複数回の手術になり同年7月に2回目、2016年3月に3回目、そして2017年9月に最終手術を行いました。最後の写真は4回目手術後7日後のもの(遠方に御住まいのためこの日が終診)でしたが、鼻中隔瘢痕部の真皮が再生していることが確認できました。

症例②
症例情報
36歳 女性
※7年以上アイプチ使用による眼瞼下垂
他院手術歴
35歳時:眼瞼下垂専門医院にて左挙筋前転法手術を受け、その後上方三白眼閉眼障害を発症、2か月後に左挙筋前転解除と右挙筋前転法手術を受ける。今度は二重ラインに著しい左右差が生じ、切開によるライン修正手術を計3回受けた。
御希望
二重ライン幅の左右差と、特に左の睫毛の形が三角形に見えるのを修正したい。もうこれ以上メスを使って修正はしたくない。開眼度と閉眼障害も同時に治したい。叶うなら自然な平行型の二重にして目の形を可愛く優しい目を希望。
施術法
1回目:埋没新挙筋法2針4点(両瞼)+マイクロ切開脱脂(右瞼)+特殊施術計2回
2回目:埋没新挙筋法2針4点(左瞼)
3回目:埋没新挙筋法1針2点(左瞼)
Dr.コメント

この症例では、術前閉眼時に睫毛が閉じきれていません。光を充てると白目が見えていることから、(就寝時に)慢性のドライアイとなり、放置するとやがて慢性結膜炎から視力障害にまで悪化することが予想されます。余計な力を入れずとも自在に開閉眼ができることが健常状態ですが、上瞼眼を全切開する手術や眼瞼下垂治療では、たとえ保険診療でも大学病院でもどんな名医であろうとも、Fibrosisや癒着を正確に予測orコントロールできる医師は皆無ですので、治療名目の切開や切除は一切NGなのです!

症例③
症例情報
27歳 女性
他院手術歴
21歳時:鼻翼縮小(外側切除)術&鼻尖部肉芽除去
23歳時:耳介軟骨を鼻尖部に移植
24歳時:鼻専門形成外科医院にて鼻尖から鼻背にかけて縦切開し、肥厚化した皮膚と皮下組織を切除&耳介軟骨一部除去
施術法
完全CLOSE法にて鼻尖軟骨切除&再移植&真皮再生医療&ステロイド注射
形成外科医による切開瘢痕の修正-鼻.jpg
Dr.コメント

この症例は鼻尖部に移植された耳介軟骨が恐らく壊死を起こしたためと、元々ケロイド体質であったため周囲に線維化や肉芽化による肥厚化と拘縮が想定以上に生じ、前医で鼻尖から鼻背にかけて表面に縦切開し、肥厚化した皮膚と皮下組織、移植軟骨片の一部を除去された方です。発赤のみならず傷周囲に縦に陥凹も認められたため、当院では摘出したご本人様の鼻尖軟骨を上手く使って先ず陥凹を補正し、その後この方にとって適量のステロイド注射によって改善を見込みました。

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