症例① 53歳 女性


| 他院手術歴 |
| 37歳時(2001年) 大腸上皮内癌 43歳時(2007年) 左乳癌で乳房切除術後に左上腕~前腕にかけてリンパ浮腫を発症。 |
| 御希望デザイン |
| 来院当初は当院のリンパ浮腫根治術を希望され、根治手術を行い経過良好であった。経過中当院の(メスを用いない)若返り手術を知る切っ掛けとなり、折角癌から生還したので有意義な第二の人生を送りたいと考えられ本術式(の組合せ)を希望。 |
| 方法 |
| VASER ART 4D 全顔面 脂肪吸引 & 全顔面 フルプレミアム☆フルセット無制限注入 & 経結膜下眼瞼脱脂術 |
| Dr.コメント |
| この症例は当院での左上腕リンパ浮腫根治術後に、本術式に至った2019年の手術例です。元々顔面の組織に左右差が認められ、上眼瞼陥凹に伴う軽度の眼瞼下垂も発症していました。正面を向いていても斜視の様に見られがちであったため、上眼瞼に脂肪幹細胞を適量注入してどちらの症状も一期的に改善できました。一般的に、上眼瞼に対しては過量注入をしてしまうと却って眼瞼下垂が悪化するか腫れぼったい瞼になる傾向があります。しかし過去の類似症例に対する実績により、タルミ切除や眉挙上運動せずとも目の位置の左右差を改善させつつ開眼度をUPさせる特殊な注入技法が、当院の技術体系にあるのです。 |
症例② 33歳 女性


| 他院手術歴 |
| 32歳時(2016年) 鼻中隔延長手術 低鼻術 |
| 御希望デザイン |
| 肌がぼろぼろだったので少しでも綺麗になって毎日の化粧を楽にしたい。(全身麻酔の)ついでに他院で失敗されて曲がってしまった鼻の修正手術もお願いしたい。 |
| 方法 |
| VASER ART 4D脂肪吸引 全顔面 & 全顔面 フルプレミアム☆フルセット無制限注入 & 鼻修正(ゴアテックス除去・鼻尖移植耳介軟骨片除去・人工真皮置換術) |
| Dr.コメント |
| 肌質と顔面全体の微妙な左右差に悩まれていた、2017年に手術を受けられた方です。鼻の歪みも顔面Axisに影響していたので、同時手術となりました。顔面の左右差に関しては、勿論骨格や筋肉によるものもありますが、前額・コメカミのシワの形状や陥凹の度合いによって眉の位置や頬へのドロップダウンも一因となります。リスクが高く不自然な仕上がりになる骨削りや切除・人工物の挿入等に頼らずに、如何に皮下組織の増減だけで限りなく左右対称に近づけられるかは、人間の顔面を4Dで捉える特段のデザインと技術を要します。微妙な左右差程、絶妙な匙加減の施術が要求されますね。 |
症例③ 45歳 女性


| 他院手術歴 |
| 27歳時 2001年 隆鼻目的に I 型シリコンプロテーゼ挿入 43歳時 2019年 韓国にてショッピングリフト約100本挿入 44歳時 2020年12月 糸リフト挿入 2021年2月 目頭切開+上眼瞼タルミ切除術 |
| 御希望デザイン |
| 顔面の左右差と加齢を感じる箇所は、異物や切開をせずに全て解消したい。特に顔の横幅の差が目立つので、できるならついでに卵型の輪郭にしたい。 |
| 方法 |
| VASER ART 4D脂肪吸引 頬骨上~頬 & 全顔面 フルプレミアム☆フルセット無制限注入 & 鼻シリコン抜去 & 人工真皮置換術 |
| Dr.コメント |
| 2021年の手術症例です。正面から視認される頬骨付近の左右差がやや著明で、他院で「頬骨削りが必要」と言われた程でした。これ程の左右差があれば、例えば左側頬骨付近の脂肪を右側よりも多く吸引すると左顔面がより下方にタルむか、頬下部との連続性(整合性)がつかなくなってしまいがちです。つまりマニュアル通りの脂肪吸引だと 「こちらをとればあちらが立たず」が生じ得ます。そこで、当院独自のVASER ART 4Dの概念を用いることにより、4Dデザイングラデーションと精密な吸引技術のみで限りなく左右差が改善できました。骨削りをしなくても解消できるかどうかは、直接御本人様の顔面を視診・触診しなければ判別できないため、(写真付メール等ではなく)無料専門外来カウンセリングにて承っております。 |
従来の顔面脂肪吸引とVASER ART 4D 顔面脂肪吸引との違いは?
当院は2009年1月にVASER Hi-Def 日本人初代認定医 5人の内の一人に選抜・認定された後、すぐに顔面専用の吸引カニューレを日本国内の職人技工士に依頼して作製してもらい、VASER 創始者Alfredo Hoyos Dr.よりも先駆けて顔面のVASER脂肪吸引を世界で初めて手掛けました。Alfredo Hoyos Dr.とそのチーム医師たちは当時、異口同音に「顔面は私たちにとっても最も難しいので、今回の指導MENUには入っていないとのことでした。2012年度のVASER 4D Sculpt(DYNAMX)の受講時も同様でした。
VASER Systemの根幹は、脂肪細胞・組織の固有振動数に一致した36,000Hzの超音波振動による非熱乳化です。それによって他の組織から効率よく分離した脂肪細胞・組織は、従来型の脂肪吸引機器の様な高い陰圧をかける必要なく、真皮裏面の浅層まで滑らかに吸引可能となりました。つまり陰圧調整と職人技術だけを頼りに異なる脂肪組織や層を吸い取っていただけの従来法から、超音波のテクノロジーを用いて、理論上、層や組織組成ごとの繊細な前処置ができるようになった革新がアドバンテージになっているのです。
更にそれだけでなく、各層・組織組成ごとに理想的な前処置超音波を施すことができれば、真皮や皮下組織を等方均一に収縮させることができるとさえ云われています。元々の表層のタルミはもちろん吸引によって生じたデッドスペースレイヤーも、2D断面なら正方形が台形になりながら上下方向に圧縮するイメージでスキンタイトニングが生じるという機序です。
VASER チームが講習時に「顔面の脂肪吸引には手を出すな!」と言った理由は?
しかしながらそれでもなお、機序を知り尽くし経験豊富なAlfredo Hoyos Dr.とそのチーム医師たちが「顔面のVASER脂肪吸引には中途半端な技術なら手を出すな!」と講習で言っていたのには、充分な理由がありました。
それは顔面こそが人体の中では吸引難易度が以下の理由で最も高く、機器ではなくて施術医師側に特段の職人技術を要するからです。顔面の皮下組織は個体差や民族差・年齢による組織変容・過去の手術歴や生活習慣による左右差のみならず、御本人の細やかなこだわりの御希望の程度に合わせる必要性が格別に高い部位です。
施術者側からすれば顔面は曲面の曲率が人体の中で最も高く、直進のカニューレでその曲面を㎜以下単位で一発勝負をしなければなりません。しかも位置が数㎜ズレるごとに皮下組織の厚みや組織組成がグラデーションで異なるため、超音波や吸引処置ごとに刻々と異なる変容を瞬時に把握しながら、微調整対応を同時に行うことを求められます。更に術後に生じる線維化現症にも個人差や部位差が大きく、仕上がりの表情も4Dで予測しなければならないでしょう。顔面の動きを司る表情筋群は、人体の随意筋のある部位の中で最も複雑な構造をしています。
従って、顔面の脂肪吸引は外見や表面のみならず表情筋群の筋膜上に至る組織深部まで㎜~㎜以下単位で緻密に、そして限りなくオーダーメイドで完成させなければならない究極の技術集約が必要なのです。
顔面の脂肪吸引範囲内で他の施術(糸リフトやバッカルファット除去等)を、絶対に同時にしてはならない決定的な理由とは?
顔面の脂肪吸引はVASERであるかそうでないかを問わず、単独施術でも上記の様な理由で最も難易度が高い部位です。施術者がカウンセリングで例えば「顔面の脂肪吸引と同時or直後に糸リフトをした方が、更に効果的です」などと述べた場合は、要注意です。
それはとりもなおさず、その施術担当者の脂肪吸引技術が未熟であることと同時に、同時複合手術の恐ろしさを知らない言質ですので逃げた方が良いでしょう。皮下組織で吸引されたデッドスペースレイヤーや筋組織内に、リフト糸のCog(Feather)が不規則に絡むだけでも、顔面が凸凹になり開口障害や治らない頭痛など、担当医でも治せない多岐に跨る後遺障害を大抵引き起こされるからです。
VASER ART 4D 顔面脂肪吸引とは?
2012年に日本人医師11人が取得したVASER 4D Sculpt(DYNAMX)ライセンスでも、「顔面」のVASER脂肪吸引技術まで認定されていたわけではありません。同じVASER機器システムを用いていたとしても、「DYNAMX」とは真逆の特殊技術を要するからです。それを敢えて名付けるなら「精密な」という意味で「VASER 4D Precise」となり、VASER 4D Sculpt技術と統合して二つの技術体系を高次で総称すれば「VASER ART 4D」という概念になります。「VASER 4D Precise」も「VASER ART 4D」も、当院独自の技術ブランド名称です。
当院の「リフトデザイン注入」技術で、メスを用いずにどこまでリフトアップ可能か?
当院が2007年から開発していたもう一つの技術体系が、多数の注入経験から得られた「リフトデザイン注入」という概念です。長年得られた知見から、御本人様の御希望がどの程度なのかを共有しつつ御本人様の顔面でシミュレーションを施し、個別の骨格や筋肉のつき具合、皮下組織の組織組成や左右差、タルミやシワ・陥凹の程度、そして術後の立体+表情を見越した仕上がりを、どの人にも完全オーダーメイドで仕上げることを繰り返して参りました。その技法が更に次の症例にも反映され、常に進化し続けています。
現在メスを用いるフェイスリフトよりも自然な表情と長期効果を齎し、糸リフトやプチ整形、照射系の施術も殆んど不要となっています。即ち、ハイリスクを背負うタルミを切除するフェイスリフトも、被害者が続出している他院「顔面脂肪吸引+糸リフト」術等も、各種異物を注入するプチ整形も一切不要!
若返り手術は最早、美容医療の暗黒時代を抜けて次の新技術世代に進化しているのです。


