1.複数の選択肢を提示しない医師は要注意
貴方のご希望を伺わず、診察もせずに最初から結果ありきの説明に終始する医師にカウンセリングを受けると、多くの場合この時点で貴方のご希望から乖離し始めています。
しきりに偏った術式ばかりを勧める医師、術式のメリットばかり強調してリスクやデメリットをあまり説明しようとしない医師は要注意です。決して手術申込みの即断をしないで下さい。
2.医師の経験不足や思い込みで失敗されることも
先日も他院で「シリンジ式の脂肪吸引もVASER脂肪吸引も結果は全く同じですよ」と勧められ、シリンジ式の脂肪吸引をした結果、腹部が凸凹になった方が修正の相談に来院されました。一般の方は術式の違いについてよく知らないのは当然のことですが、性質の悪いことに医師自身の経験不足や思い込みで被害に遭う方も実際に少なくないのです。
医師の説明に少しでも疑問を感じたら、セカンドオピニオン（他の複数のクリニックに意見を求めること）はやはり重要です。
多くのクリニックではカウンセリングは無料であるので、面倒でも積極的に利用しましょう。
そこで失敗が防げるのなら、やはり貴方にとって重大な不幸を回避できるのです。
3.良い結果を最大限引き出す「患者力」
しかしながら、医学的知見はもとより最新情報といってもウソの情報や少し古い情報まで識別できないことがそこかしこにあり、一般の方は医師自身の経験の深さや知識の広さを推し量るモノサシを持っておりません。ここでいう患者力とは、医師を論破する力よりも寧ろ、医師と対等の立場になって医師の最高レベルの実力を引き出す力を指しています。
予め各院のHPから情報を収集し、できるだけ予習をして、「井の中の蛙」に陥っている医師がいれば、貴方自身が新しい術式や他の選択肢を質問するくらいの積もりでカウンセリングに臨みましょう。貴方が選択主導権を握るのです。
相手が貴方の質問に耐えうる優れた医師であった場合、貴方の患者力が医師の最大限の力をうまく引き出せば医師も更に注意深く手術をするようになるかも知れませんね。
4.複数の施術方法を予め知っておくことが大切
例えば、鼻を高くする手術では「ヒアルロン酸注入」「エンドプロテーゼ注入」「レディエッセ注入」などのプチ整形から、「Ⅰ型シリコンプロテーゼ」「Ｌ型シリコンプロテーゼ」「耳介軟骨移植」「浅側頭筋膜移植」「肋軟骨移植」「脂肪注入」「鼻尖軟骨移植」「シュアダーム挿入」などの手術まで様々な方法があります。
それぞれの作用持続期間や仕上がりの自然さ、リスクと費用などには大きな差があります。カウンセリングする側もそれら全てをくまなく説明する時間はないでしょうし、貴方も自分にとって何が最適なのか迷うでしょう。
同じ目的でも複数の手段があることを知った上で、それらを体系的に整理しておく必要があります。そして、貴方のご希望の方向やレベルに合った方法の候補が幾つ存在するのかを調べた上でカウンセリングに赴きましょう。
