症例① 51歳 女性(中国の方) 83.2kg
他院手術歴:45歳時 頸椎椎間板ヘルニア手術 授乳歴:あり 1人出産 |
希望デザイン 胸が大きすぎて肩こりがひどく、食後や仰向けで寝た時に胃に圧迫感がでる。ブラジャーではもう制御できなくなってきたので、できるだけバストを小さくしたいが、切断されるのは嫌なので国や場所を問わず調べた結果この手術に辿り着いた。 |
方法 下垂バスト改善術(VASER超音波下垂改善モード:両側バスト上部&デコルテ&側胸部) 吸引量 胸部(右620ml 左600ml) バストサイズ OP前 T: 108.3cm U:94.0cm(B cup)→OP後(2M)T:104.5cm U:91.5cm(C cup) |
Dr.コメント この方のご希望はとにかく「バストボリュームの減量」でした。但し「切除せずに」です。 メスを用いて切除するマンマリダクションだと傷跡が目立っだけでなく、(この方の場合は切除量が多そうなので特に)皮弁壊死や感染などのリスクが高いと思われます。 当院オリジナルのVASER超音波モードが出現するまでは世界中で他に有効な方法がありませんでした。 現在、VASER Vent-Xよりも更に超音波の改良が進んだVASER2.0も選択できます。この症例では乳輪も形よく縮小しています。 |
下垂バスト改善目的の従来法とは?
(現在ではハイリスクのためNG手術も)
- マンマリダクション
この方法は、感染や壊死、神経麻痺や凸凹などのリスクが高く、傷跡も生涯目立ちます。 - シリコンバッグ挿入
不適合(ミスマッチ)手術も近年多く見られるようになってきました。それでは却って下垂を増悪させてしまいます。 - フェザー糸リフト
引き攣れや凸凹が起こりやすく、下垂の再発率が高いという欠点があるため主流ではありません。 - レーザー治療(スキンタイトニング)
効果持続が半永久的ではなくスライドアップ効果は得られません。線維性蛋白質の代謝寿命が約1年であるからです。 - (外輪切除式)乳輪縮小術
乳輪外周が(ワッペンシールを貼った様な)顕著な傷跡が残るため、別の問題を生じます。
※詳細の情報や具体例は、下記をご参照下さい
症例② 27歳 女性(102.8㎏)
他院手術歴:なし 授乳歴:なし |
希望デザイン ライザップ等のダイエットをしても全く痩せられず、身を軽くして自力で運動できるようにしたい。その際に大きく垂れさがる一方のバストも邪魔になるので極力軽くしたい。 |
方法 下垂バスト改善術(VASER超音波下垂改善モード:両側バスト上部&デコルテ&側胸部) 吸引量 右:620ml 左:580ml バストサイズ OP前 T:117.0cm U:91.0cm(G cup)→ OP後(2M)T:111.8cm U:89.5cm(E cup) |
Dr.コメント この方のご希望も「バストボリュームの減量」でしたが、今後本格的にダイエットもする予定なので(一度に吸引をやり過ぎて万一扁平型か下垂が悪化することになっても嫌なので)この記事の症例1の方と同じ程度の吸引量に留めて欲しいとご希望され、敢えて吸引量を制御しながら行った方です。制御していなければもっと下垂が改善できていたであろうと思いますが、当院はオーダーメイドが理念なので、止むを得ません。 尚、乳輪の形はデザイン時と相似型(乳輪の形状が物理的な刺激でこの形に収縮するタイプの様です)。 |
切除(マンマリダクション)不要な下垂バスト改善(VASER超音波下垂バスト改善)術
VASER超音波 下垂バスト改善術
(手術範囲には適応ごとにデコルテ・乳房上部・乳腺下・側胸部・皮下脂肪層などの部位があります)
大別して「乳房皮膚の過剰伸展型」と「肥大乳房型」または「混合型(肥大乳房&皮膚過剰伸展)」に分類して術式の適応を見極めます。
VASER超音波モードを応用すれば、肥大や混合型には乳腺下層の脂肪重量を(乳房の形状を美しく保ったまま)減量することができ、上記何れの型の場合でも乳房の過伸展皮膚を均一に縮めながら層をずらして半永久的にスライドアップリフトさせることも可能です。
「乳房皮膚の過剰伸展型」には、 VASER超音波モードを用いて主に上記タイトニング効果(過伸展皮膚を均一に縮めること)を企図し、ボリュームは減量しません。どの部位を縮めるかのオーダーメイドデザインを施して乳房を形よく再形成することが可能です。
意外だと思われるかも知れませんが、この術式で下垂バストをリフトアップするとカップ数もアップすることが多いのが特徴です。尚、これら一連の技術は、当院が2009年に独自開発したオリジナル手術で他院にはございません。
症例③ 50歳 女性(54.3㎏)
他院手術歴 35歳時:全腹部脂肪吸引 36歳時:タミータック(下腹部タルミ切除術) 37歳時:マンマリダクション(下垂乳房切除術)※同時に乳房下縁切開創より乳腺下層にシリコンジェルバッグ挿入(大きさ不明・両側共に破損あり) 授乳歴:あり 3人出産 |
希望デザイン バッグが恐らく破裂していてバストが変形してきて違和感を感じていた。多少ボリュームが下がってもいいから、破損したバッグを取り出して豊胸で補いたい。 |
方法 シリコンバッグ抜去(オープンカプスロトミー)&同日再生豊胸術 注入量 右:360ml 左:360ml バストサイズ OP前 T: 95.8cm U:74.7cm(E cup)→ OP後(3M)T:95.6cm U:73.1 cm(F cup) |
Dr.コメント この症例は13年前にマンマリダクションとシリコンバッグ挿入術を受けていた方ですが、被膜拘縮によるバスト深部の不自然な硬化&盛り上がりと、乳房表層全体の弛緩&シワ・タルミ(乳腺のドロップダウン)が複合的に生じた方です。 術前のバストの形状をよくご覧頂くと、表層に「均一な張り」が無い割に乳房内のあちこちで凸凹が触れる、側臥位等の体位によって谷間ボリュームが空いてしまう・流れる様な自然な質感が無い、等の問題点がありました。 原因が被膜拘縮であったためと御本人様のご希望により、VASER超音波モードではなく、シリコンバッグ抜去&日高度再生豊胸術の御選択と適応になりました。 |