症例① 18歳 男性
他院手術歴:鼻の形成歴なし |
希望デザイン 元々、ダンゴ鼻が大きく鼻筋も低くてフラスコの様な形の鼻にコンプレックスがあり、外側を切らずに形よく形成してもらいたい。可能なら鼻筋も鼻の先端も細く高くしたい。 |
方法 1回目:完全CLOSE法にて鼻尖軟骨トリミング切除術のみ 2回目:完全CLOSE法にてデッドスペース(が疑われる層)を確認・再剥離し、Sure Derm挿入による隆鼻術を併用 |
Dr.コメント 1回目は2010年2月、その後12年越しに2回目は2022年11月にいずれも完全CLOSE法で手術をした症例です。 1回目の手術時には、平均的なサイズよりも大きな鼻尖軟骨が採取できましたが、12年の歳月の間に少しだけ鼻尖が膨らんできた様な感覚があったため、2回目の手術時に剥離層の癒着不全や再乖離が生じたのではないかと考え、追加の御希望もあったので同法に至りました。 ただ、2回目のデザイン時の鼻を正面から見ても鼻孔の形状は内すぼみの形のままだったので、1回目の手術効果は充分持続できていた様でした。結果的に別人の様な仕上がりになりましたが、これくらいの変容が御本人様の理想でした。 元々の鼻尖軟骨が発達していたことと鼻尖組織の伸展度、および挿入したSure Dermのサイズの組合せ等によって偶々得られた結果でしょう。 |
症例② 33歳 女性
他院手術歴:鼻の形成歴なし |
希望デザイン 太い鼻を細く高くして、鼻スジを通したい。(笑顔時に鼻が横に広がるので)鼻翼の幅も鼻先も自然な形で細くしたい。 |
方法 完全CLOSE法にて 両側鼻尖軟骨トリミング切除 & 鼻背から鼻尖にかけてSure Derm挿入術 |
Dr.コメント 2021年7月に完全CLOSE法で手術をした症例です。元々の鼻尖軟骨が左右共に粉砕されていたため(術中写真④)で再移植に適しているかどうかを確認しましたが(術中写真①)、鼻スジを形成するには大きさ・形状共に不充分と判断しました。 静脈麻酔を中断して御本人様にお伝えし、術前カウンセリングにて想定・御説明済みの第2プランであるSure Dermの挿入に切り替えました。 特にこの症例の場合(太い)鼻背の横幅に見合いつつ高さを出すためには、斜面からなだらかなグラデーション(例えばアステカピラミッドの様な側面の段差が生じない形状)を形成する必要があったため、尚更オーダーメイドカットデザインのSure Derm(術中写真②サイズ合わせ・③挿入時)が必然でした。尚、鼻尖の線維化が減少すればもう少し細く仕上がるでしょう。 |
症例③ 22歳 女性
他院手術歴:鼻の形成歴なし |
希望デザイン 鼻先の丸みを解消して(不自然にならない程度に)細くして欲しい。ついでに小鼻の横幅も細くしたい。 |
方法 完全クローズ法にて 両側鼻尖軟骨トリミング切除&再移植術 TypeⅡ |
Dr.コメント 2017年5月に完全CLOSE法で手術をした症例です。術前カウンセリング&術式シミュレーションの時点で、この方の鼻孔が元々、呼吸流量を得るための充分な広さが無かったため、小鼻縮小をご希望されていたとしても従来法の「小鼻縮小術」それ自体が禁忌であるくらい不適応でした。 モニター登録された後、海外に長期間行かれるとのことで術後写真は7日後(抜糸時)のものしか現時点でありませんが、鼻孔の狭さや左右差も(腫れが引けば)もっと治まってくると思われます。 尚、太い鼻尖と小鼻を同時に細くする手術は、「足し算」や「積み上げ」だけでは決して解消されません。「太さ」を減量する適度なデザインの「引き算」が重要です。もちろん「引き算」する際にOPEN法や(外側切除式や不適応の)小鼻縮小術もNGなのは当然ですね。 |