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目元の整形術後修正「他院で受けた目頭切開術後の修正 」編

目頭切開で単純三日月形切開がダメな理由と背景

目頭切開術前において、蒙古ヒダの形状と開閉眼時の牽引度をまず入念にシミュレーションしなければなりません。同一人物でも左右差があることが殆どで、デザインしてその通りに蒙古ヒダを切除しても、縫合面が㎜以下でうまく対応していなければ、不自然な引き攣れやギャザーリングの様なドッグイヤーを生じてしまい、それにまして三日月形のデザインだとどんなに曲線を取り入れても直線的な皮膚伸展のため物理的負荷による術後の線維化を必要以上に生じせしめてしまいます。加えて、内眼角下部にも隠れようのない瘢痕を残してしまうのです。更に、今度はそれを修正しようとすると過剰切除されていることが多く、修正の皮膚の余地が少なく修正すればするほど泥沼になる医師もいるくらいです。

Q: 下記の方々は
Q1 どこの部位が失敗されたのでしょうか?
Q2 失敗した理由は?
Q3 どうやって治したと思いますか?
→正解はこのページ内に記載しています

症例① 23歳 女性

目頭切開他院修正写真 症例1
他院手術歴
20歳時:両瞼全切開二重形成
22歳時:三日月形デザイン目頭切開
希望デザイン
以前行った手術の修正をしたい。傷跡が目立ち、目の開きも却って悪くなり目つきが悪いと言われる様になったので。
方法
目頭切開術後の修正:完全オーダーメイド Z形成目頭切開術
Dr.コメント
三日月形デザインによる単純目頭切開(蒙古ヒダの切除)だと、縫合の際に過剰に牽引しなければ創面同士が接合できないのでかなりつっぱります。また傷跡が「く」の字に目立ち隠れず、内眼角の結膜が露出する「内眥過形成」を生じ易いため、比較的キツイ印象の目になりやすく、慢性的に眼脂の露出に苛まれるなど爪などで常に刺激してしまいがちになり、更に目立つ瘢痕となってゆく悪循環が見受けられます。

Q1の回答

目頭形成分野でのNG手術とは?
※ページ最下段 美容整形Dr.選びのNG例とは?に加えて

  1. 三日月形切開法を薦められる or 希望していない手術を薦められる
  2. 手術直前のデザインをしない or デザインがオーダーメイドではない
  3. Z形成術とは説明されても直線で構成されるZ形状 or 紋切型Z形状
  4. 開眼度や目頭の形状に左右差がある場合でも左右全く同じデザイン
  5. 過剰切除だから皮膚移植 or 周辺皮膚の伸展しかないと言われる
  6. 等、どれか一つでも当てはまれば申し込まずに思い留まって下さい!

症例② 25歳 女性

目頭切開他院修正写真 症例2
他院修正歴
22歳時:目頭切開+目尻切開+埋没法
23歳時:目頭修正
希望デザイン
涙丘をあまり見えないよう、また目頭の傷を自然に目立たないように末広・平行中間型の曲線ラインで、やや尖った目頭にして欲しい。
方法
・目頭切開術後の修正:完全オーダーメイド Z形成目頭切開術LEVEL3
・目尻切開術後の修正:当院オリジナル 目尻切開LEVEL3
・新挙筋法+ヒアルロニダーゼ
Dr.コメント
前医がどんなに善意で手術に臨んだとしても、結果的に目頭の手術瘢痕が線維化による引き攣れを起こしていて、開眼度(特に目頭側)も二重ラインの幅や形も想定通りに実現できていない様です。術後の仕上がりは閉眼のみならず開眼した時の左右差までも計算に入れなければならないのですが、それには上眼瞼の皮膚の厚みやタルミ、陥凹度や眉との距離、脂肪の量や睫毛の開眼度、そして瘢痕の治癒予測まで全ての要因を同時に考慮しなければなりません。

目頭切開で失敗されるとこうなります!

目頭切開術後の切開瘢痕を、再切開切除皮膚移植等で施術すると担当医に説明されても、そしてその担当医がどんなに名医で有名でも、或いは過去の症例実績がどれほど素晴らしく自然で美しく見えたとしても、決して安易に手術は受けないで下さい。当院では、皮膚残存の余地が少ない場合には少ない中での完全オーダーメイドZ形成を、余地がない場合にも瘢痕除去法を、更に蒙古ヒダを再生させる必要があると他院で言われた場合でも、瘢痕解除により自然なヒダをある程度復活させる技法がございます。

症例③ 28歳 女性

他院手術歴
21歳時:全切開(1回目)挙筋短縮or前転法(詳細不明)
22歳時:全切開(2回目)挙筋短縮or前転法(詳細不明)
23歳時:目頭切開(1回目)
26歳時:蒙古襞再生するも、今度は逆に戻しすぎた
28歳時:目頭切開(2回目)
希望デザイン
瘢痕が目立つのを改善したい。
方法
目頭切開術後の修正:瘢痕除去術
Dr.コメント
最初に右側、2ヶ月後に左側を分けて手術した症例です。癒着と真皮の菲薄化による陥凹があり、当院で全切開瘢痕治療に用いている特殊瘢痕治療を勧めるも、切除を強く希望されました。瘢痕を解除するのも余剰皮膚があまりない中で、右側眼瞼の過挙上と左側の陥凹部を、二重ラインの滑らかな曲線を重視して極力左右差と不自然さを無くすように腐心しました。
二重瞼形成 目頭切開術後の修正のリスク・問題点・合併症とその対策
1.合併症や副作用と軽減または予防法
  • 局所麻酔の副作用は、アレルギーと麻酔中毒(頭痛・嘔気・眩暈・呼吸抑制・意識混濁などの中枢神経症状)が殆どでアレルギーは問診や皮内反応で対応でき、中毒は手術を中断した上で点滴治療をすれば通常回復します。
  • 麻酔による腫れがひくのに通常は数日間、炎症による腫れや内出血のダウンタイム(治癒期間) は平均2~3週間程度です。
  • 線維化による癒着、凸凹、シコリ、ツッパリ感などは、術後数ヶ月の内に自然軽快しますが遅延の場合には溶解注射で治します。
  • 傷跡は各部位に1~2箇所ずつ直径1~2mm程度の針孔がつきます。この孔は暫く残りますが数日月~数週間程で目立たなくなります。
  • レーザーや日焼け・化粧の迷入等で色素沈着(シミ)が起こることもありますがこれも稀です。
2.ごく稀な合併症
  • 内出血、感染(化膿)、などに対しては適切な注意事項と服薬等の遵守で予防します。
  • 感染が生じた場合(ごく稀)のダウンタイム(治癒期間)は更に数週間かかることがあります。
  • 数週間~数ヶ月、治癒遅延が生じた方でも数ヶ月以内に自然軽快してきます。
3.禁止事項
  • 術前夜:結膜の充血が生じることをしないで下さい。
  • 術日朝:静脈麻酔を御希望の方は食事を控えて下さい。常用薬はカウンセリング時に服用是非をご確認しておいてください。
  • 術後2日~3日:入浴・飲酒・刺激物摂取・運動 ・洗顔や化粧(シャワーは翌日から可能です)
  • 術後2~3週間:クレンジング時の擦過、マッサージや殴打等
4.術後の必須事項とした方がいいこと
  • 術後7日間 24時間はフェイスマスク、ストッキングやウエストニッパーなどの装着必須期間があります。
  • その後数週間は更に起きている間(12時間以上)圧迫を続行する方が更に浮腫みが引締ります。
  • 通常、7日後の抜糸が終われば傷にテーピングを施します。約1ヶ月間続けて下さい。
  • 手術後当日のみ  15分毎にクーリング(冷却) 15分毎と安静
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