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バスト他院修正「フラットタイプのバストの方のための生体内再生豊胸術」番外編

バストサイズ(cup数)と挿入または注入のボリュームの相関の目安

ここでバストのcup数についての定義とボリュームとの相関について言及します。
当院のコメント欄で表記されているT、Uとは

T:Top bust size (トップバストサイズ)

U:under bust size (アンダーバストサイズ)

T-U:トップとアンダーサイズの差

を指しています。

  • 0cm≦T-U<2.5cm → AAAAA cup
  • 2.5cm≦T-U<5.0cm → AAAA cup
  • 5.0cm≦T-U<7.5cm → AAA cup
  • 7.5cm≦T-U<10.0cm → AA cup
  • 10.0cm≦T-U<12.5cm → A cup
  • 12.5cm≦T-U<15.0cm → B cup

あとは2.5㎝刻みでC cup → D cup → E cup →・・・と1cupずつUPしてゆきます。
この定義は実感としては馴染が薄いですが、手術結果を評価するには科学的に測定できる指標が必要です。

(装着ブラジャーのサイズが仮にC cupでも、実際にこの定義に則って測定するとA cupであることが大半です。下着メーカーの工夫でバストボリュームを寄せて調整することが可能になったからです)

ここからが本題です。目安として片方のバストあたり100㏄×両側のバスト=計200㏄のボリュームが手術で追加できて減らなかったとすると、バストアップの目安は約1cup UPです。両胸で計400㏄なら2cup UPですがあくまでも目安です。実は個別の体格や体質要素(年齢・授乳歴・身長・骨格や胸郭の形・筋肉量・皮膚の伸展度や厚み・乳房の形状・乳腺や靭帯の厚み等)と、挿入物の形状(例えば同じプロテーゼサイズでもメーカー、アナトミカルタイプとラウンドタイプ、Profile(内容物充填度)やProjection(厚み)、注入なら注入のデザインと技術や方法によって仕上がりのバストサイズと形状は大きく左右されます。勿論、自己組織注入の場合は予後の生着率も重要な要素になってきます。

これらの複雑な要素を御本人様のご要望に合わせて個別に逆算できその通りに実現できるためには、担当医にはAI(人工知能)に負けないくらいの練度と経験値、過去DATAを分析できる資質と反省、そしてその方の掛替えのない一生モノの身体を創造する重大な責任感が必須だと当院では考えております。

症例① 45歳 女性 授乳歴あり 160cm 51.0㎏

フラットバストの再生豊胸01
他院手術歴:なし
希望デザイン
シリコンのインプラントやプチ整形による豊胸に抵抗がある。バストが無いと友人と一緒に旅行にも行けない。自分の体の脂肪で本物のバストを創造して欲しい。
方法
生体内再生豊胸術 プレミアムフルセット注入(PRM 1本&PRP&脂肪・脂肪幹細胞注入)
注入量:右・366ml 左・350ml
バストサイズ:術前 T:74.5cm U:71.5cm T-U=3.0cm → 術後3M  T:83.2cm U:71.2cm  T-U=12.0cm(バストカップ:AAAA cup→A cup)
DR.コメント
この症例は2010年に当院で初回手術を行った方です。当時の当院の技術はまだ再生豊胸術も試行錯誤中であった頃でした。下半身の脂肪がたくさんついていたので左右の大腿裏面1部位から充分な自己組織が採取されました。またこの方は授乳歴があり、バストの皮膚の質感も比較的よく伸展する方でしたので片方当たり350㏄以上の自己組織を注入することができました。一方でこの方は初回手術時の予算を抑えてプレミアムの本数を1本に減量することをご希望されましたが、術後の維持療法はしっかりと毎月2回行っていました。その甲斐もあって術後は1度もシコリを発症せず生着が大変良好でバストサイズも1回の手術でAAAA cup→A cupに3cup もUPしました。術前後のバストサイズから換算すると、より厳密なバストアップ効果はPOST(T-U:12.0cm)-PRE(T-U:3.0cm)=9.0cm、9.0/2.5= 3.6 cup UP効果となり、注入量が各360㏄前後なので生着率はほぼ100%ということになります。これは手術時の組織が必ずしも100%という意味ではなく、術後の生着維持療法によって、バスト内に生着した脂肪幹細胞の分裂増殖・成長分化を促した結果、偶々注入量と同等の組織量になったことを意味しています。

再生豊胸術 生着率 UP/DOWN に影響を与える要因

  • フラットタイプのバスト
  • 下垂タイプのバスト
  • 術前後のピル・豊胸サプリの服用、女性ホルモン治療
  • 喫煙や過度の筋トレ
  • 下着による過剰圧迫
  • 術後低栄養または持続的下痢や体重減少
  • 術後血種やシコリの発症
  • 異物やフィラーの残存
  • 授乳歴なし

等が、再生豊胸後の生着率に悪い影響を与えるファクターです。

もちろん、術者の手術手技による要素も大きく、例えば他院の「再生医療による豊胸」や「コンデンスリッチ方式」では、吸引脂肪から幹細胞を分離しなければならないとの観点から繊維溶解酵素のコラゲナーゼを混和し、吸引脂肪ごと高回転の遠心分離機にかけて、脂肪幹細胞や自己組織の濃度を高めることに腐心するあまり、却って人工的に吸引脂肪や脂肪幹細胞を破壊し、自然配合比率でない細胞の偏りを生じせしめ、結果的に低生着率のジレンマに陥っています。最も大きな相違は、他院では術後の生着維持療法(当院発祥技術)を全くなされておらず、注入された脂肪幹細胞が術後勝手に増えてくれると誤った認識のままでいることです。

事実、当院では他院の再生医療(幹細胞)豊胸を謳う医院の術後修正手術も多く、他院手術で発症したしこりの治療からしなければならないケースも少なくありません。同時に、左右差改善や谷間形成、神経損傷の回復や残存被膜の治療等、同時に解決しなければならない問題点が多く見受けられます

一方で最近では凍結保存や分化誘導剤による体外培養をするところも出てきていますが、更に大きな問題点を孕んでいると当院では考えています。凍結保存は高いコストの割に、細胞の鮮度と質、生存率が下がります。そしてそれを補おうとして更に高いコストをかけて分化誘導剤や体外培養液に浸す発想が出てきていますが、(モルモットや試験管内の実験でエビデンスが仮にあったとしても)、モノクローナルに増殖した細胞が乳房内で正常で自然な組織を形成するのか、つまり脂肪細胞・血管内皮細胞・線維芽細胞・細胞間質・毛細血管・Scaffold等のミクロレベルの役割を担う各細胞が自然分布の組織を構成するのか、使用する分化誘導剤が混入されたまま豊胸で乳房内に注入されると、浸透して乳腺に作用し発癌性をもたらさないか、癌化せずともシコリが発症したり細胞の疲弊や老化が進行しすぎないかという問題があり、未知のリスクを伴う壮大な人体実験になるのではないのかと考えざるを得ないのです。少なくとも、私の身内に対しては絶対に勧めません。

症例② 40歳 女性 授乳歴あり 171cm 54.6㎏

Aカップ以下の方への豊胸術02
他院手術歴:なし
希望デザイン
胸元が骨ばっていて全く膨らみがないのを、自然なバストに形成してもらいたい。
方法
生体内再生豊胸術 プレミアムフルセット注入(PRM 1本&PRP&脂肪・脂肪幹細胞注入)
注入量:右・327ml 左・310ml
バストサイズ:術前 T:78.5cm U:73.6cm → 術後3M T: 82.5cm  U: 74.0cm
(バストカップ:AAAA cup→AA cup)
DR.コメント
この症例も2010年に当院で初回手術を行った方です。やや高身長だったので左右の大腿表面1部位から充分な自己組織が採取されました。またこの方も授乳歴があり術前のバストサイズも症例①と同じAAAA cupでしたが、バストの皮膚の伸展度が良くなく大胸筋筋膜に張り付いているのではと思う程の硬さでした。本来なら片方のバストに250㏄も注入できれば御の字ですが、中心に注入組織が集中しすぎないようにデザイン範囲を少し超えてでも分離分散注入を施し、結果的に両側とも各300㏄を超える注入ができました。この方も初回手術時の予算を抑えてプレミアムの本数を1本に減量することをご希望されましたが、術後の維持療法は(再手術を考慮されてなのか)1ヶ月後の1回のみに留まりました。(結局再手術はされませんでしたが)当院で再生豊胸術後に生着維持療法をしたGroupとしなかったGroupに分けて5年分のDATAを2012年に集計し、第100回日本美容外科学会に発表しました。当時の過去全症例DATAの平均的な経過では1回目(1ヶ月後)の維持療法でバストボリュームが減り止まり、2回目(2ヶ月後)の維持療法で増殖に転じることが判明しています。

バスト形状がFlatタイプの場合の再生豊胸特殊技術

バスト形状が成長期からFlatタイプの方は、術前のバストサイズが継続して概ねAAAAA~AAcupの範疇であり、乳房の皮膚の伸展度があまり得られず1度の手術で注入できる自己組織量は片方あたり200㏄~250㏄に留まることが多く見受けられます。

乳がん切除後にFlatになった場合は、瘢痕の硬化や余剰皮膚が少ないことから更に注入条件が悪くなる傾向があります。一方、激しいダイエットまたは授乳後から初めてFlatになったタイプの方はA未満のcup数でも皮膚伸展度がある程度得られます。

しかしながらFlatタイプの方の自己組織による豊胸時の問題点はそれだけではありません。注入細胞が根付くための足場(Scaffold)や血管網が乏しいか委縮退化してしまっていることが充分に予想され、もしもそのSpaceに移植細胞が集中してしまえば全ての細胞に酸素や栄養が行渡らなくなるからです。従ってうまく分離分散注入を施さなければ術後シコリ(主に血種や細胞の壊死が原因)形成、或いは脂肪や幹細胞の生着率が著しく損なわれる傾向があります。

加えて、僅かな皮下脂肪層や乳腺周囲、大胸筋膜直上層の厚みの中に繊細で正確な注入技術が一層問われるのです。更に、体重が40kg代前半の方も多く、採取可能な自己組織量も2部位吸引をしなければ得られないこともございます。

つまりたくさん脂肪や脂肪幹細胞が採取されにくく、充分に採取されたとしても今度はバスト内に注入可能な量が(当院の平均注入量350~400㏄/片方 と比較して)少なくならざるを得ないこともしばしばあります。

しかしながら、その場合には乳房皮膚のエクスパンダ―効果(徐々に皮膚を伸ばしてゆく効果)を期待して再手術をするか、生着維持療法で少しずつバストを成長させていくという2通りの選択肢がございます。

脂肪注入(旧術式)の時代には他院手術を含めて5回脂肪注入した方もいらっしゃいます

そもそも私が美容外科医になった2002年当初は、脂肪注入よりもシリコンバッグ等のインプラントによる豊胸術の症例数の方が多く、専門書にも記載されているページ数が圧倒的に人工物による豊胸術で占められていました。

当時の脂肪注入のバスト内平均的生着率は30~50%と言われ、中には殆ど元に戻ってしまったというケースがあったくらいです。効果が不安定な脂肪注入よりも当時は確実さが重視されたのか、シリコンバッグの恐ろしい合併症の数々がまだ世に充分に認知されていなかったのか、欧米方式(当時米国FDAは脂肪注入を認可していなかった)の豊胸術に大変人気がありました。しかし日本人の中には仕上がりの自然さを重視し、特に下半身に脂肪がつきやすく上半身(主にバスト)に脂肪がつきにくい)体型の方も少なからず存在し、日本独自に発達した伝統的な脂肪注入による豊胸でも1cup~せいぜい2cup程度のバストアップでご満足される方々もいらっしゃいました。

私が開業直後に担当した方ですが、他院で2回の脂肪注入をされながら当院で計3回脂肪注入の豊胸手術をされ、最終的にトップバストサイズが100㎝を超え、(元の体型からは恐らく)10cup以上のバストアップを遂げていらっしゃいました。

再生豊胸手術が当院でも独自に進化しており、現在は大多数が1回の手術で(もちろん生着維持療法をしなければ安定した生着が見込めないので術後のフォローも必須ですが)ご満足され全体の1割程度の方は2回以上の手術をされるような頻度になってきています。

症例③ 25歳 女性 授乳歴なし 160㎝ 50.1kg

フラットバストの再生豊胸03
他院手術歴:なし
希望デザイン
人工物を使用せず、自然でやわらかく、ボリュームのあるバストにしたい。2~3カップUPをご希望。
方法
(1回目)生体内再生豊胸術 フルプレミアム☆フルセット注入+デコルテ注入
注入量:バスト右345ml 左325ml デコルテ:右14ml 左17ml
(2回目)濃縮幹細胞+脂肪注入術
注入量:右225ml 左255ml
バストサイズ:術前 T:75.4cm U:69.4cm T-U=6.0cm → 術後5.5M T:81.6cm U:68.6cm T-U=13.0cm
(バストカップ:AAA cup → B cup)
DR.コメント
この症例は2015年に当院で初回手術を行った方です。日本人の標準的な体格(160㎝/50㎏)でデコルテの軽度陥凹も認められました。術前のバストサイズもAAA cupで症例①②より少しだけ有利でしたが、授乳歴がなくバストの皮膚の伸展度が良くないのが不利な条件でした。この方は最初から、乳房皮膚のエクスパンダ―効果を期待してモニターポイントを(生着維持療法に使わず)再手術をするために宛がうことを計画されていて、1回目の術後の生着維持療法は行いませんでした。2回目の手術は初回手術3ヶ月目の4日前に行い、その後は2回目術後1ヶ月目の1回だけ維持療法を行っています。結果的にご本人様の御希望通り、3cup UP(AAA cup → B cup)しています。維持療法は決して義務ではありません。この方の様にそれで目的を果たして望み通りの結果になれば(手術を2回もしているので)ご本人様にとって充分なのでしょう。尚、デコルテへの注入は多すぎても少なすぎてもダメで、凸凹にさせずなだらかなデコルテを形成させるオーダーメイドの注入術を要します。

シリコン・生食バッグ・Filler注入がダメな理由と背景

どんなに精巧で最新のシリコンプロテーゼでも生理食塩水バッグでも、異物は人体に挿入後数か月から数年を経て遅延型異物応答反応と呼ばれる線維化・肉芽化・石灰化が生じてきます。するとやがてバストの変形・硬化・内部破損・慢性の発赤・引き攣れや感覚障害・表皮穿破や露出等の後遺障害となって、更に時間が経つ程に難治性へと移行してゆくこともしばしば見受けられます。

ヒアルロン酸やアクアフィリング等のFiller注入は手技が比較的容易であり、低時間コストで経験の浅い医師でもできますが、その修正はかなり困難です。

豊胸手術分野でのNG手術とは?
※ページ最下段 美容整形Dr.選びのNG例とは?に加えて

  1. 一生涯傷跡が目立つ乳房下縁切開や乳輪周囲切開を薦められる
  2. シリコンプロテーゼや生理食塩水バッグ等の異物を第一に勧められる
  3. シリコンなどの異物挿入と脂肪などの自己組織注入を同時に行う
  4. ヒアルロン酸やアクアフィリング等のフィラー注入を勧められる
  5. 異物抜去層と同じ層に脂肪や幹細胞などの自己組織を注入される
  6. 等、どれか一つでも当てはまれば申し込まずに思い留まって下さい!
再生(脂肪幹細胞生体内増殖)豊胸術のリスク・問題点・合併症とその対策
1.合併症や副作用と軽減または予防法
  • 局所麻酔の副作用は、アレルギーと麻酔中毒(頭痛・嘔気・眩暈・呼吸抑制・意識混濁などの中枢神経症状)が殆どで
  • アレルギーは問診や皮内反応で対応でき、中毒は手術を中断した上で点滴治療をすれば通常回復します。
  • 麻酔による腫れがひくのに通常は数日間、炎症による腫れや内出血のダウンタイム(治癒期間) は平均2~3週間程度です。
  • 線維化による癒着、凸凹、シコリ、ツッパリ感などは、術後数ヶ月の内に自然軽快しますが遅延の場合には線維化解除等で治します。
2.ごく稀な合併症
  • 内出血、血種、漿液貯留、感染(化膿)、注入脂肪の壊死やシコリなどに対しては適切な注意事項と服薬等の遵守で予防します。
  • 乳房の感覚鈍麻があったとしても殆どが一時的な症状で、通常週単位で回復してきます。
  • 感染が生じた場合(ごく稀)のダウンタイム(治癒期間)は更に数週間~数ヶ月、治癒遅延が生じた方でも数ヶ月以内に自然軽快してきます。
3.禁止事項
  • 術前後数週間:ピルの服用
  • 術前夜:アルコールを控えて下さい。
  • 術日朝:静脈麻酔を御希望の方は食事を控えて下さい。常用薬はカウンセリング時に服用の是非をご確認しておいて下さい。
  • 術後7日間:入浴・飲酒・刺激物摂取・運動・ブラジャーの締付け・うつ伏せ (シャワーは翌日から可能です)等。
  • 術後2~3週間:激しい運動、マッサージや殴打等。
  • 尚、術後数ヶ月以上経過してもピルの服用 and / or マンモグラフィー検査で(非癌性ですが)シコリになることが稀にございます。
4.術後の必須事項またはした方がいいこと
  • 術後7日間×24時間は脂肪吸引部位の圧迫下着(サポーターやストッキング等)の装着必須期間があります。
  • 通常、7日後の抜糸が終われば早期合併症のリスクが大幅に減りますが、圧迫下着の追加装着をした方が望ましい場合もあります。
  • 手術後当日ご帰宅後  15分毎にクーリング(冷却) と安静。嘔気がなければ軽食から開始して下さい。
  • 術後3ヶ月間に最低月1回の診察と(特に1ヶ月目と2ヶ月目の)生着維持療法
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