バスト他院修正「バッグプロテーゼ抜去＆同日再生（脂肪幹細胞生体内増殖）豊胸術・軽度～中等度の下垂バスト復元」編

バッグプロテーゼ挿入時のバストサイズ越えは可能です！

当院では人工物抜去＆VASER脂肪吸引＆同日再生豊胸術を施術した症例が多数ございます。2012年5月の第100回日本美容外科学会で当院が発表した「濃縮還元脂肪幹細胞を生体内で増殖させる技術の豊胸術と若返り術への適応」において過去5年間の全症例の術後平均バストサイズが、バッグプロテーゼ挿入時のバストサイズを越えておりましたが、その後の約10年で更に進化しています。（尤も、2009年11月に先行して日中韓合同国際美容外科学会において、世界で最初に「シリコンバッグ抜去＆生体内再生医療による豊胸術（Replacing the Implant with Cultured Adipose-Derived Stem Cells(AdSCs)in Vivo）」「人由来脂肪幹細胞を生体内で増殖成長させるという企図を含む新しい技術によりシリコンバッグやその合併症によって不自然になった乳房を本物に創りかえる手術」を発表しております。）2012年5月当時、他院で１院のみ人工物抜去とコンデンスリッチ豊胸の症例を発表しているところがありましたが、どの症例においてもバッグプロテーゼ挿入時のバストサイズを越えができていないと報告されていました。

症例①　36歳 女性　55.6kg

他院手術歴 23歳時：両胸に生理食塩水バッグ挿入を挿入するも次第に位置異常が発生 24歳時：両乳腺下層にMacghann社製 テクスチャードアナトミカルタイプ 各250cc挿入 両側破損なし 28歳時：脂肪吸引（大腿表） 30歳時：脂肪吸引（全腹部＋大腿全周＋上腕＋臀部＋脹脛）

希望デザイン バッグの硬さ、不自然さを解消したい。バッグを抜いた後のバストのカタチが恐らく元々ボリュームがなかった方なので復元して欲しい。全身の脂肪吸引をしているので、数回に分けてもいいから少しずつでも脂肪をかき集めて注入して欲しい。

方法 1回目：バッグプロテーゼ抜去＋同日再生豊胸（当院オリジナル フルプレミアム☆フルセット注入）術 ＆VASER 他院修正モード（上腕～肩周囲＋腰背部）& VASER超音波 他院修正モード（下臀部） 2回目：再生豊胸（当院オリジナル フルプレミアム☆フルセット注入）術＆VASER 他院修正モード（全腹部＋MONS） バストサイズ：OP前 T：90.0㎝ U：73.5㎝ → 抜去時 T：85.0㎝ → OP後（６M）T：94.9㎝ U：73.5㎝

DR.コメント 本記事内の各３症例は異なる都道府県出身でしたが、バッグ挿入担当医院は内２例が同じでした。何れも下垂タイプのバストに対して、偶々ですが同じMacghann社製のシリコンバッグが使用されていて、各々12年、8年、3年の年月が経過しても破損が認められなかった方々です。再生豊胸術があまり普及していなかった当時、豊胸術の比率は脂肪注入よりもバッグ挿入が多く、確実なボリュームアップならシリコンインプラントを勧められていた背景があります。しかしたとえ破損や高度な被膜拘縮が無くとも、こうして違和感や痛み、不自然さや進行しつつある被膜拘縮があるため費用やリスクをかけてでも、生涯に亘って持続させれない人工物抜去と代替法を希望される方々が後を断たないのです。この症例は2002年にシリコンバッグを挿入され、当院で2014年に第四世代の再生豊胸を受けており、抜去時と比較して約10㎝UPしています。

シリコンバッグ抜去＆同日再生豊胸の生着率 UP/DOWN のポイント

上記要因以外にもちろん術者の手術手技による要素も大きく、例えば他院の「再生医療による豊胸」や「コンデンスリッチ方式」では、吸引脂肪から幹細胞を分離しなければならないとの観点から繊維溶解酵素のコラゲナーゼを混和し、吸引脂肪ごと高回転の遠心分離機にかけて、脂肪幹細胞や自己組織の濃度を高めることに腐心するあまり、却って人工的に吸引脂肪や脂肪幹細胞を破壊し、自然配合比率でない細胞の偏りを生じせしめ、結果的に低生着率のジレンマに陥っています。最も大きな相違は、他院では術後の生着維持療法（当院発祥技術）を全くなされておらず、注入された脂肪幹細胞が術後勝手に増えてくれると誤った認識のままでいることです。

事実、当院では他院の再生医療（幹細胞）豊胸を謳う医院の術後修正手術も多く、他院手術で発症したしこりの治療からしなければならないケースも少なくありません。同時に、左右差改善や谷間形成、神経損傷の回復や残存被膜の治療等、同時に解決しなければならない問題点が多く見受けられます。

一方で最近では凍結保存や分化誘導剤による体外培養をするところもでてきていますが、更に大きな問題点を孕んでいると当院では考えています。凍結保存は高いコストの割に、細胞の鮮度と質、生存率が下がります。そしてそれを補おうとして更に高いコストをかけて分化誘導剤や体外培養液に浸す発想が出てきていますが、（モルモットや試験管内の実験でエビデンスが仮にあったとしても）、モノクローナルに増殖した細胞が乳房内で正常で自然な組織を形成するのか、つまり脂肪細胞・血管内皮細胞・線維芽細胞・細胞間質・毛細血管・Scaffold等のミクロレベルの役割を担う各細胞が自然分布の組織を構成するのか、使用する分化誘導剤が混入されたまま豊胸で乳房内に注入されると、浸透して乳腺に作用し発癌性をもたらさないか、癌化せずともシコリが発症したり、細胞の疲弊や老化が進行しすぎないかという問題があり、未知のリスクを伴う壮大な人体実験になるのではないのかと考えざるを得ないのです。少なくとも、私の身内に対しては絶対に勧めません。

症例②　43歳 女性　48.6㎏

他院手術歴 35歳時：両乳腺下層にMacghann社製 テクスチャードアナトミカルタイプバッグ 各180cc挿入 両側破損なし 36歳時：脂肪吸引（腹部＆太腿）＋バスト脂肪注入 38歳時：脂肪吸引（臀部）

希望デザイン 両側の胸の痛みと違和感を解消したいけど、抜去後のボリュームダウンは何としても避けたい。

方法 バッグプロテーゼ抜去＋同日再生豊胸（当院オリジナル フルプレミアム☆フルセット注入）術 ＆VASER 通常吸引（腰部＋大腿前面） バストサイズ：OP前 T：87.1㎝ U：67.4㎝ → 抜去時 T：83.0㎝ → OP後（３M）T：91.6㎝ U：69.0㎝

DR.コメント 確実にしかし徐々に進行しつつある被膜拘縮と、いつ豊胸バッグが破裂するか分からない不安と、実際の痛みや異物感に苛まれる日々を送る内にやがて現状維持よりも抜去したくなる思いが勝る日が訪れます。しかしながら当時は抜去と被膜解除をしてもボリュームダウンしたバストに対する対策は、殆どの美容クリニックでは新しいバッグに入替える発想しかありませんでした。当院では2007年の開業時より世界に先駆けてバッグプロテーゼ抜去＆同日再生豊胸手術を前衛的に行っております。長年積み重ねてきた症例実績と、様々な症例のタイプバリエーション、術後の結果のクォリティー、そして合併症対策に関しては決してどこにも負けない自負があります。この症例は2006年にシリコンバッグを挿入され、当院で2014年に第四世代の再生豊胸を受けており、乳頭の向きも改善され麻酔で腫れている状態の抜去時と比較しても8.6㎝UPしています。

シリコン・生食バッグ・Filler注入がダメな理由と背景

どんなに精巧で最新のシリコンプロテーゼでも生理食塩水バッグでも、異物は人体に挿入後数か月から数年を経て遅延型異物応答反応と呼ばれる線維化・肉芽化・石灰化が生じてきます。するとやがてバストの変形・硬化・内部破損・慢性の発赤・引き攣れや感覚障害・表皮穿破や露出等の後遺障害となって、更に時間が経つ程に難治性へと移行してゆくこともしばしば見受けられます。ヒアルロン酸やアクアフィリング等のFiller注入は手技が比較的容易であり、低時間コストで経験の浅い医師でもできますが、その修正はかなり困難です。　

症例③　27歳 女性　50.0ｋｇ

他院手術歴 24歳時：両側乳腺下層にMacghann社製 テクスチャードバイオセルラウンドタイプ 各180㏄挿入 両側破損なし

希望デザイン バッグ挿入後サイズが大きすぎて硬さも不自然なので、異物がもう嫌になった。叶うなら本物のバストを取り戻したい。

方法 バッグプロテーゼ抜去＋同日再生豊胸（当院オリジナル フルプレミアム☆フルセット注入）術 ＆VASER 通常吸引（大腿後面） バストサイズ：OP前 T：79.5㎝ U：66.3㎝ → 抜去時 T：75.0㎝ → OP後（３M）T：82.7㎝ U：69.3㎝

DR.コメント 抜去時の下垂の程度が軽度～中等度でも、より進行している場合の術後生着率が悪くなる傾向があります。それは、注入された自己組織が生着しやすい条件として、挿入層死腔（Less dead space） の少なさと細胞の足場（Scaffold）や毛細血管網（Capillary network）の密度、そして破損（Corruption）や異物残留（Foreign matter residue）および石灰化（Calcification）がないこと、被膜の厚み（Capsule thickness）が薄いこと等が関係しています。再生医療はそれらの諸条件を満たした上で成立するのです。バッグ挿入時のバストサイズに元通り復元できて、合併症が全くないことが「当たり前」では決してありません。事実、他院で当院の模倣をしている医院も最近増えてきましたが、それらのクリニックの術後修正も増加の一途を辿っています。この症例は2008年にバッグを挿入され、当院で2011年に第四世代の再生豊胸を受けております。

豊胸手術分野でのNG手術とは？
※ページ最下段 美容整形Dr.選びのNG例とは？に加えて

シリコンバッグ抜去＆同日再生（脂肪幹細胞生体内増殖）豊胸術のリスク・問題点・合併症とその対策