OPEN法や外側切除・切開がダメな理由と背景
形成外科医は本来奇形や外傷等の手術でメスを用いることに寧ろ誇りや成功体験をもっており、OPEN法や外側切開は正式な技術として伝承されてしまっています。そして医療現場で「傷跡は残りますが目立たなくなります」等と説明し、手術を受ける側も「医師が言っているのだからこの方法しかないのだろう」と得心してしまいがちです。全てCLOSE法でできる医師から見ると、単に未学習か時間と労力コストを節約しているだけに見えてしまいます。しかしその選択は貴方自身が発赤・(微小)凸凹・引攣れ・硬化・違和感等で生涯悩む地獄の始まりになってしまうのです。鼻をかむ時に痛く、化粧でも隠れず、常時違和感を感じ続ける等の後遺障害となって、再手術すればする程、更に醜形や難治性へと移行してゆくこともしばしば見受けられます。
この目立つ傷跡、硬さ、不自然さ、無かったことにしたい!
症例① 47歳 女性
他院手術歴 46歳時:人中短縮手術を受けるも鼻尖部腫大と鼻孔拡大が生じ、バランスを取るために鼻背部のみにエンドプロテーゼを挿入した 47歳時:軽快しないため、OPEN法で鼻尖形成・小鼻縮小・鼻中隔延長手術を受けたが、傷跡や鼻の形が更に醜形となり悪化した |
希望デザイン 鼻孔が上を向いているのを下げたい。鼻翼の厚みと形の左右差を治し、可能なら人中短縮時の傷跡を目立たなくしたい。 |
方法 鼻整形修正(左右差&傷跡の修正) 完全CLOSE法 両側鼻翼とほうれい線根部へのSure Derm挿入(日本初の貴族手術)&鼻尖形成 目立つ瘢痕に対しては鼻翼内側切除による小鼻縮小・人中短縮術&金の糸挿入術&ダーマスタンプ |
Dr.コメント 鼻中隔に2段の傷跡に加え、左右の鼻翼根部の傷、そしてそれらが連続している創面層、左右鼻翼厚の(鼻腔内上部創面からの引攣れによる)差、特に左鼻翼根部の沈下が認められました。素材として用いたSure Dermは、挿入後何年経過しても線維化や拘縮が起こらない完全生体適合の人工真皮で、皮膚のあるところなら、薄い鼻翼や沈下した部位の底上げ等どこにでも挿入可能です。ご本人様より「嫌だった箇所が全て無くなりました。九野先生はアーティストだと思います。」と言葉を頂きました。 |
鼻整形・形成修正でのNG手術とは?
※ページ最下段 美容整形Dr.選びのNG例とは?に加えて
- OPEN法や外側切開法を薦められる or 希望していない手術を薦められる
- シリコンやゴアテックス、リフト糸の挿入・異種動物軟骨移植を勧められる
- 耳介や肋軟骨(粉砕しても凸凹・拘縮・石灰化リスク有)移植を勧められる
- 貴方の鼻の皮膚伸展度に合わない程の挿入物を希望または挿入される
- 硬くなった壊死軟骨や癒着、肉芽等をそのままにした状態で修正される
- 抜去と同時にヒアルロン酸や脂肪注入(漏出変形リスク有)を薦められる 等、どれか一つでも当てはまれば申し込まずに思い留まって下さい!
症例② 27歳 女性
他院手術歴 24歳時:鼻尖縮小(埋没式)&Ⅰ型プロテーゼ挿入(3日後にプロテーゼ抜去) 25歳時:OPEN法 鼻尖縮小(埋没式)2回目&鼻尖肉芽除去術 26歳時:鼻尖縮小(埋没式)3回目& OPEN法により耳介軟骨を鼻尖部に移植術を受けたが、その後化膿して約5ヶ月間何度か穿刺排膿処置を受ける |
希望デザイン 鼻尖部の凸凹・左右差・硬さ・色味等の不自然な状態を改善し、傷跡も目立たなくさせたい。可能ならついでに鼻尖部を細く高くしたいがアップノーズにはしたくない。 |
方法 鼻整形修正(傷跡の修正&鼻尖再形成) 完全CLOSE法 鼻尖軟骨切除&再移植術 & Sure Derm挿入術 |
Dr.コメント この症例は3度に亘る鼻尖埋没(ダンゴ鼻を糸で縛るだけの手術)に加えて、耳介軟骨移植(OPEN法)も受けており、2回目OP時に肉芽除去を前医がしたことを鑑みると、埋没糸(異物)が鼻腔内に露出するなどして感染または過剰な異物応答反応が起こっていたのではないかと想像できます。その素地に耳介軟骨を(内縫合糸で固定する医師も)移植すれば、糸=異物と自己組織のHYBRIDが易感染性や血流問題に繋がります。当院では肉芽と石灰化、残存軟骨を可及的除去し、デザイン(黒)部位に各々別のSure Dermを内縫糸無しで挿入し(完全CLOSE法)欠損部形成を施しました。後数ヶ月もすればもっと改善が見込めるでしょう。 |
鼻整形・鼻形成で失敗されるとこうなります!
鼻中隔を切断するOPEN法、または鼻翼外側に傷をつける手術、シリコンやゴアテックス・豚軟骨の移植、自己耳介軟骨や肋軟骨移植術を勧められた場合、その担当医がどんなに名医で有名でも、或いは過去の症例実績がどれほど素晴らしく自然で美しく見えたとしても、決してその様な手術は受けないで下さい。有名医師や鼻専門の医師の術後でさえ当院で鼻形成後の修正をした方の中には、当院の術前初見において、元よりも著しく醜形となっていた方が数多くいらっしゃいます。
症例③ 27歳 女性
他院手術歴 21歳時:鼻翼縮小(外側切除)術&鼻尖部肉芽除去 23歳時:耳介軟骨を鼻尖部に移植 24歳時:鼻尖から鼻背にかけて縦切開し、肥厚化した皮膚と皮下組織を切除&耳介軟骨一部除去 |
希望デザイン 鼻の高さと大きさを目立たなくさせたい。 鼻スジについた赤みのある傷跡も目立たなくさせたい。 |
方法 鼻整形修正(傷跡の修正&鼻尖再形成) 完全CLOSE法 鼻尖軟骨切除+再移植+ステロイド注射 |
Dr.コメント この症例は鼻尖部に移植された耳介軟骨が恐らく壊死を起こしたためと、元々ケロイド体質であったため周囲に線維化や肉芽化による肥厚化と拘縮が想定以上に生じ、前医で鼻尖から鼻背にかけて表面に縦切開し、肥厚化した皮膚と皮下組織、移植軟骨片の一部を除去された方です。発赤のみならず傷周囲に縦に陥凹も認められたため、当院では摘出したご本人様の鼻尖軟骨を上手く使って先ず陥凹を補正し、その後この方にとって適量のステロイド注射によって改善を見込みました。 |