吊り目を改善したい!
目尻切開で外交連切断のみや粘膜切除がダメな理由と背景
目尻切開術前において、下瞼外側の形状変化と睫毛の並びを先ず入念にシミュレーションしなければなりません。同一人物でも左右差があることが殆どで、デザインしてその通りに目尻切開しても、縫合面が㎜以下でうまく対応していなければ、閉眼障害や不揃い睫毛、左右差等の問題を生じてしまい、それに増して粘膜切除だと術後に殆ど後戻りすることがあって、再手術をご希望される方が多く見受けられます。更に目のゴロゴロや逆睫毛が治らず、コンタクトレンズもフィットしづらくなり、結膜面の疾患や異常をきたしてしまうことも少なくありません。加えて、外交連切断のみでは術後早期に切離面同士が癒着して効果が全くなくなってしまうのです。更に、今度はそれを修正しようとすると粘膜面まで過剰切除されていることが多く、修正の余地が少なくて修正すればするほど泥沼になる医師もいるくらいです。
症例① 23歳 女性
他院手術歴 18歳時:両側 埋没法(瞼板法) 22歳時:両側 目尻切開(内田法変法)& 涙袋へ脂肪注入 |
希望デザイン 左側の目尻が吊り目になっているのを右の目尻に合わせたいが、今回は以前の手術で左右差が出たので両側の目尻を切開して右側も大きくしたい。 |
方法 両側 目尻切開 LEVELⅢ 吊り目解消デザイン |
Dr.コメント この方は前医の術式が内田法変法だと言われたのを覚えている方でしたので、当院の方法との違いを説明して手術を受けられました。やはり術前の目尻は外眼角が外側にのみ牽引されている形状になっています。その過剰牽引による不自然な結膜の露出も改善させながら吊り目を解消する目的でデザインしました。尚、この方は術後31ヶ月の経過中、他院で二重(瞼板法)の手術を受けたので二重ラインが変わっています(挙筋法でないために開眼度があまり得られていません)。 |
内田法変法や切開方向を変えただけの改良法等では吊り目は解消しません
美容整形外科医が基本手技を学ぶ多くの正書では、「目尻切開」とは表記されておらず一般的に「外眼角形成術」と表記されています。その先駆者の一人の外科医の名前がついた手技に「内田法」「内田法変法」というのがあり、外眼角縁から外側に向けてY字デザインを施して切開し、そのY字に接する2つの変形四角形の皮膚を切除しながら外側に牽引して縫合する手技ですが、これでは目尻が外側にのみ引っ張られた形状にしかなり得ません。或る有名なニューハーフタレントが以前、 Y字デザインを斜め下に設定しただけの「内田法変法の変法」で目尻を斜め下に下げたという噂が出回りましたが、それでは傷跡が隠れないばかりか連続する曲線の下眼瞼縁粘膜が1点だけで引っ張られる形状となることが予想されるため、当院ではNG手術に指定しています。
症例② 17歳 女性
他院修正歴 15歳時:両側 埋没法(瞼板法) |
希望デザイン 目と目の間が近いので、両側の目尻を切開して吊り目を少し改善させながら外方向に大きくしたい。 |
方法 1回目:両側 目尻切開 LEVELⅢ 吊り目解消デザイン 2回目:両側 新挙筋法(2針4点固定法) |
Dr.コメント この方の内眼角間距離は32.0㎜でしたので、目尻を外側に広げることを御自身で考えご希望された方でした。ついでに吊り目を解消しながら、目の縦方向の大きさも広げたいとのことでしたので、1回目の手術の2ヶ月後に新挙筋法をモニターポイント割引にて行いました。(AFTERの写真はその1ヶ月後ですので、まだ二重のライン幅が完全に落ち着いていません。)尚、術後1週間程経過して問題が無ければ白目が真っ白になるフランス製のハーブ目薬INOXAを推奨しています。 |
当院の吊り目解消デザインは、オリジナル手法の目尻切開LEVELⅢで完全オーダーメイド
上記で「外交連切断のみでは効果がなくなる」と申しましたが、切離面同士を癒着させない手技と組合せれば逆に有効な方法となり得ます。外交連を切離すると先ず目尻側の上下瞼が縦に大きく開くことができるようになります。その効果に加えて、左右それぞれの下眼瞼縁の睫毛の生え際にある生理的割曲線に合わせた疑似三角形の皮膚切除デザインを完全オーダーメイドで施せば、デザインの自由度(任意性)の次元が一気に上がります。傷跡も結膜側の合併症も殆ど残らず、目尻を横方向にも下方向にも斜め下にも任意に広げることが可能になりました。この方法に至ったのは、当梅田院のお客様が「吊り目を改善する目尻切開」と「下眼瞼のタルミを切除する」のを同時にできないか?というリクエストをして戴いたのがきっかけでした。故にこの方法は温故知新の技術の組合せで当院で誕生したオリジナルの確立した手法となり、以降どんな方にもご希望に添える技術にまで発展してきました。
症例③ 27歳 女性
他院手術歴 18歳時:両側 埋没法(瞼板法) 19歳時:両側 埋没法(瞼板法) |
希望デザイン 吊り目を改善させたい。目の大きさも大きくさせたい。 |
方法 前医の埋没糸抜去 & 両側 マイクロ切開脱脂術 & 両側 目尻切開 LEVELⅢ 吊り目解消デザイン & 両側 新挙筋法(2針4点固定法) |
Dr.コメント この方は下眼瞼の結膜縁が比較的柔らかく、術前シミュレーションにてこれ以上目尻の下眼瞼縁を下げてしまうと結膜の露出が生じて外反が治らない危惧がありましたので、切開幅に限界がありました(外交連付近の赤身が結膜の一部です。この程度なら術後数か月で消退が見込まれます)。それでも目尻切開で可能な限り外斜め方向に下げながら、二重ラインの目頭に丸みを持たせて総合的にトータルデザインを施し、吊り目を改善させた症例です。少なくともAFTERは睨んだような目つきにはなっていない様に見えます。 |
目尻形成分野でのNG手術とは?
※ページ最下段 美容整形Dr.選びのNG例とは?に加えて
- 目尻が横方向に拡大するだけ(目が細くなる)の内田法変法を勧められる
- 傷が表面にでないと言い下瞼の内側(粘膜面)の切開や切除を勧められる
- 希望していない手術 or 閉眼障害が生じやすい骨膜固定を薦められる
- 手術直前のデザインをしない or デザインがオーダーメイドではない
- 開眼度や目尻の形状に左右差がある場合でも左右全く同じデザイン
- グラマラス目尻切開とは説明されても直線的or外反デザインをされる 等、どれか一つでも当てはまれば申し込まずに思い留まって下さい!
目尻切開で失敗されるとこうなります!
目尻切開術後の切開瘢痕を、再切開や切除、皮膚移植等で施術すると担当医に説明されても、そしてその担当医がどんなに名医で有名でも、或いは過去の症例実績がどれほど素晴らしく自然で美しく見えたとしても、決して安易に手術は受けないで下さい。当院では、皮膚残存の余地が少ない場合には少ない中での目尻修正を、余地がない場合にも瘢痕除去法を、更に皮膚を再生させる必要があると他院で言われた場合でも、瘢痕解除により自然な形状をある程度復活させる技法がございます。